2014年6月24日 対馬丸記念館のこと

2014年06月24日 | 風の旅人日乗
関東にもどり、
普段の生活、普段の仕事に戻る前に、
対馬丸記念館でいただいた
パンフレットに記された文章を
引き写して、
自分の心に刻み込むことにする。



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いま「対馬丸」を語ること。

私たちは考えました。

いま「対馬丸」を語ること、
それは何でしょう?

戦争のこと?
それとも平和?

本当に語って欲しいこと、
それはいまそこにある
それぞれの「夢」のことです。

暗くつらい戦時でも
「夢」は持っていました。
でも、生きていればこその「夢」。

犠牲になった彼らの
無くしてしまった「夢」。

彼らが持っていたであろう
未来への「夢」。

その「夢の未来」に
私たちは生きています。

この記念館に身を置いたら、
感じてみて下さい。
そして、
考えて下さい。

この記念館には
犠牲者の数と比較して
遺品などの「物」があまりありません。

どうしてでしょうか?
あまりにも長い時間が経ったから?
思い出を残そうとしなかったから?

沖縄戦で多くが焼かれ
破壊しつくされました。
形あるものは失われました。

しかし、
人々の「想い」は決して失われませんん。

人々の「想い」、
それは平和への強い「希望」です。

戦争を語るとき、
悲しみと憎しみが生まれます。

悲しみの大きさを、
「希望」にかえる努力をしないと、
憎しみが報復の連鎖をよびます。

しかし、
報復の連鎖で
悲しみは癒されるでしょうか?

いま「対馬丸」を語ること、
それは何でしょう?

いまも世界では
報復の連鎖が
子どもたちから
夢と希望を奪っています。

この報復の連鎖を断ち切る努力を
ひとりひとりがすること。

これこそが、
対馬丸の子どもたちから指し示された
私たちへの「課題」ではないでしょうか?

財団法人 対馬丸記念会

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