「乳酸は疲労物質ではない」
昔からよく言われていた「無酸素運動で乳酸が溜まる」「乳酸が溜まると疲れる」は正しい表現ではないようです。
「乳酸は疲労物質」とは言わないようにしよう。⇒乳酸が原因で疲れるのではない。疲労の原因はさまざま。乳酸はエネルギー原料の一種。
「無酸素運動」とは言わないようにしよう。⇒糖の分解(酸素は使わない)で得たエネルギーによる運動。
この本のポイントを備忘録にまとめてみました。
・糖が分解されてATPを作る(量は少ない)。そのときに乳酸ができる。主に速筋で。
・ミトコンドリアが糖、脂肪、乳酸、酸素を使ってATPを作る。主に遅筋で。
・速筋(ミトコンドリア少ない)でできた乳酸が遅筋(ミトコンドリア多い)で使われてエネルギーとなる流れ。
・運動強度が高くなると糖分解によるエネルギー供給が増える(速筋の動員)。
・筋肉中の糖の量には限りがあるので、体は利用を抑制する(速筋・グリコーゲンの温存)。
・LT(血中乳酸濃度(=糖の消費)が急激に増える運動強度)が高い方が有利(体への負担が少ない。糖を温存して脂肪を使える)。
・LTを高める(ミトコンドリア、毛細血管の量を増やす)トレーニングが有効。