日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

2014年02月18日 | 日記

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

A.ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

1.一昨日(2月16日、日曜日)、ベートーヴェンの第9をNHKのEテレで放映し

ました。演奏はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、合唱はウィーン楽友協会合唱

団、指揮者はクリスティアン・ティーレマン氏です。最後にティーレマン氏が合唱指揮

者を紹介されていました。ヨハネス・プリンツ氏です。演奏日時と会場は、2013年

11月17日、サントリーホールです。

 

2.すばらしいものでした。テレビでこれだけの音が聴けるのです。どこがどう違うの

でしょう?どうしてあのように繊細な音が、弦楽器から、管楽器から奏でられるのでし

ょう?西洋の人は上半身が頑強です。腕の筋力が強い、胸の筋力が強い、肺活量が多

い。この力強さが繰り返される稽古と感性と共に音に伝えられる。そんなことも思って

しまいました。音楽をやる人は、「音とは何か」と言ったことも考えていらっしゃるの

でしょうね。

 

3.第3楽章は、たおやかな時間がゆったりと流れます。聴く者はその呼吸さえ、やす

らぎの時のように深く静かに旋律の中に重ねます。ここを受け持つのがホルンです。北

杜夫(きたもりお)氏が『牧神の午後』の中でフルートについて書いています。文句な

しに、それ以上の表現に値するホルンの音色でした。私は北杜夫氏が好きで、「たおや

かな」と言う表現も彼のものです。ここではそれほどすばらしかったということを伝え

たいと思い、こういう表現で書いています。

 

4.第3楽章の主題は何なのでしょう?静寂、許し、抱擁、愛、そしてこれらの言葉の前

にはすべて「神の」という言葉を付けなくてはなりません。「神の前の静寂」、「神の

許し」、「神の抱擁」、「神の愛」です。ロマン・ロランの『ベートーヴェンの生涯』

を高校生の時に読みました。その中に書かれた「悩みを突き抜け歓喜に至れ」という彼

(ベートーヴェン)の言葉は今も覚えています。ベートーヴェンはフランス革命の時代

に生きた人です。私達は、この作品を通してその当時の時代の息吹を体感することが出

来ます。

  

B.ソチ冬季オリンピック

 

1.2月7日からロシアのソチで冬季オリンピックが行われています。開会式は印象深

いものでした。どの国も自国の歴史を誇ります。私たちもそうです。

 

2.今、私達は、世界のトップレベルの技(わざ)と精神を持ち合わせた人たちの競技

をこの目で見ることができます。これ以上の喜びはありません。そして、オリンピック

の場に立つことを可能にする長い道のりを越えて来られた選手の皆様に、敬服いたしま

す。

 

3.オリンピックでは、トップの栄光を手にされる選手はひときわ燦然(さんぜん)と

輝かれます。しかし、メダルを手にされる選手も、あるいはそうでない選手も、すべて

の人の努力が祝福されるのがオリンピックだと言います。

 

4.頑張れ、日本の選手たち! 頑張れ、世界の選手たち!

 

5.皆さんに栄光あれ!

 

     山のある景色 (2013.02.10 長野新幹線から写す)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする