日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

中国の友人たち、絶望してはいけない。

2016年03月22日 | 日記

中国の友人たち、絶望してはいけない。

 

A.中国の友人たち、絶望してはいけない。

 

1.3月6日、上海の華東師範大学の江緒林氏が2月19日に自死された記事がWeb

に配信されていました。同時に、氏は北京大学の院生であった2000年代天安門事

件を追悼して連行された過去があることも、記事は伝えていました。氏は、青年期、

おそらく中国のエリート層に属する若者の常として共産主義青年団の一員であったろ

うと思われます。

 

2.これは中国に限らず共産主義者となる若者一般の例として語ることなのですが、

その道を選択した若者は、意識して自分の育った古い思想を打ち捨て、徹底して自己

の改造います。その結果出来上がる自己とは、自己であって自己でない結局のと

ころ抽象的な概念に過ぎないマルクスが作った「共産主義」意識を持つ自己、いわゆ

るプロレタリアです。

この自己への緊張=自己維持に疑念が生じ自己が崩壊するとき、彼にはもう何も残さ

れていません。抽象的な自己への改造は彼の信念で行いました。古い思想は自分で捨

ててしまいました。彼に訪れるのが「絶望」です。しかし、絶望してはいけません。

絶望は何も生みません。何かを生み出すためには生きなければなりません。それを

今、もし現在の中国に絶望している人々があるならば、絶望しないでください。疲れ

たら休息をとって、自分を肯定できる希望の生き方を行ってください。

 

3.実は、中国の絶望している人たちが思っているほど、中国の民主化の息吹は歴史

の証言である天安門事件から隔絶された状況には、中国のニュースとして日本に伝え

られる断片を繋いでみると、ないことが分かります。人々は、選挙による政権政党の

選択という選択肢ができることを望んでいます。これは事実です。

 

4.課題は、共産党に代わって、中国の行政組織を運営できる政権政党を作ることに

あります。これを、中国が今以上に多様な価値を持つものを生み出し、人々が生き生

きと生きる、人間の基本的人権を守ることが社会運営の基礎となる社会を、周辺諸国

の人々とともに造ろうと望む人々は、やらなければなりません。そして、政権が交代

する選挙制度を定着させることです。

 

5.これも人々が思っているほど、そんなに困難なことではありません。人々は、中

国は中国共産党による事実上の一党独裁国家だと考えています。見かけはそうです。

しかし、顕在化している中国の現状、世界にニュースとして顕在化しない社会内部の

動きを考えると、そうではないことが分かります。ウイグル自治区、チベット自治

区、チワン族自治区、内モンゴル自治区、香港、といった多重に存在する主権意識を

持つ地域から構成されているのが中国です。これに省-地-県-市-郷-鎮の各地域

から新中国の在り方を考えようとする人たちが結集し、政党を作り中国共産党と政府

に選挙を要求するのです。弾圧されます。弾圧され、投獄されたり、亡くなる人が出

れば、次の人たちがこれを引き継ぎます。弾圧されれば次の人が引き継ぐ。これをあ

きらめることなく繰り返します。武装闘争はやりません。武装闘争は中国をかっての

中国に引き戻します。これは誰も望みません。この過程でこの人々の政策は洗練さ

れ、現実に適ったものとなって行きます。これをやってください。中国の人々の選挙

による政党政治は必ず実現します。

 

6.今日(3月22日)のWebニュースに、3月4日、新疆ウイグル自治区の政府系

ニュースサイト「無界新聞」に、習近平氏への権力集中を批判し、氏の辞任を求める

書簡を開された賈葭(チアチア)氏が、拘束され、同時に、複数の人々の所在が不

明であることを伝えています。中国共産党と政府は賈葭(チアチア)氏と、同時に拘

束した人々と全ての政治犯を釈放しなければなりません。

 

B.習近平氏の「大中国」構想は、世界の癌(ガン)となる。

 

1.問題を簡潔に理解するために、今、Google地図で香港を検索し、航空写真を上方

に引き、アジア一帯を表示してみましょう。この航空写真から分かることは、中国は

習近平氏が考えているほど大国ではなく、内陸型の国家であるということです。

 

2.今、中国共産党は、太平洋にも覇権を確立しようとし、そのため、南シナ海のス

プラトリー諸島のサンゴ礁を埋め立て、飛行場を造り、ミサイルとレーダーを配備

し、航空機の飛行まで行ったうえで、軍用機まで配備しようとしています。そして、

それに異議を唱える諸国に対し、これらの行為は中国領土内での主権の行使だと強弁

しています。周辺諸国はどの国もこの中国の所作を歓迎しません。この一連の中国の

所作と周辺諸国の激しい反発は、指導者としての習氏の「大中国」構想が誤っている

ことを如実に示しています。習氏はこれが理解できません。中国が内陸型国家である

ことを理解できず、中国を誤った方向へ導こうとする習氏は指導者として相応(ふさ

わ)しくないと言うことができます。習氏の辞任を求められた賈氏の行為は、中国の

誠実な指導者の歩むべき道を示された誠実な行為として、世界から称賛されるに値し

ます。同時に、習氏の今後がどのようなものであるかを示すものとなりました。

 

C.朝鮮半島情勢

 

1.大韓民国と北朝鮮の地理上の位置を理解するため先ほどのGoogleの航空写真を見

てみましょう。この航空写真を見れば、日本が何故、日清、日露の両戦争に勝ったか

を理解することができます。日本は、当時の清朝とロマノフ朝政府に対して地理的に

優位の位置を占めています。同時に、現在の大韓民国が日本にとっていかに大切な国

であるかも分かります。

 

2.北朝鮮は極東の辺境に位置し地理的に不利な位置にあります。戦争国家の道を歩

むべきではありません。核弾頭ミサイルやICBMを1000発配備したところで、

それをどこに打ち込むというのでしょう? 韓国ですか? 日本ですか? アメリカで

すか? それぞれの国へ1発でも打ち込んだ時が、北朝鮮の国家としての終わりの時

です。現在の独裁恐怖の指導者である金正恩氏は、これが理解できているのでしょう

か?使えない核弾頭の開発費や軍の人員を、民需品の研究開発費や生産に回し、民間

の人たちをもっと豊かにしてあげてください。そのためには、北朝鮮も指導者を取り

換え、先軍主義の教条を倉庫に仕舞い、平和国家へと路線を切り替えなければなりま

せん。

 

3.そして、日本や韓国、世界の国々から拉致した人たちをそれぞれの国に返してく

ださい。


 

              

                      輝く春の海

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