いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

空港の価値

2005年02月11日 17時19分55秒 | 経済関連
関空の第2滑走路建設が政府予算案で認められたが、財政審でも槍玉に挙げられていたのは周知の通り。そして先日、共産党だったと思うが、計画の根拠について委員会で質問した。その影響なのか、次のような「経済効果」を試算し公表したようです。



共同通信(2月8日)より抜粋

関西経済連合会は8日、関西空港に建設している第2滑走路の利用が始まった場合、外国人観光客の消費増や運輸業者の増収分などの経済効果が、計約9530億円に上るとする試算をまとめた。試算では、関西空港を利用する外国人観光客が年間100万人増えると想定し、国内での飲食費やみやげ物の購入、宿泊費など約8000億円の経済効果を見込んだ。

また2本目の滑走路が完成し、関空が24時間利用可能になると、航空貨物の輸出入額が約3兆1000億円増加すると推定。それに伴う運輸業者の増収など、需要増加分が1530億円に上るとみている。また国、地方を合わせた税収効果は、1年間で約710億円に上ると試算した。




関空は、この通り事業が進めば申し分ないのですが。とらぬ狸の・・・という諺もありますしね。
一方、「南セントレア市」の名称に多数の反対が寄せられ再考を余儀なくされた市の、名称由来となった中部空港も正式開港間近です。関空と距離的にかなり近いですから、両者の国際空港の意味合いはどうなんでしょう。関西中部地区に、関空、伊丹、中部、名古屋と過密状態ですから、将来的には整理されるのかもしれません。投下資本が無駄にならなければよろしいのですが・・・。

国民の血税が投入されている訳ですし、十分慎重な事業計画であることが必要です。甘い計画、見通しが、今まで多くの公費をドブに捨ててきたことは確かですから、こうした”苦い経験”を生かして、商売したことがないお役人のどんぶり勘定にならようにお願いしますね。昔から、「武士(士族)の商法」と言われるくらいですから、注意が必要ですね。


中部空港は、先日のセレモニー(正確には忘れました)で、試験飛行の最初の到着便が強風のため着陸できず、名古屋に待機して5時間後くらいに着陸し直したそうです。これは、年間「0.5%くらいの確率」でしかない、と発表されたそうですが、パイロット経験者の談話では、「国際的に見て、年間一回あるかないか」というくらい珍しいことのようです。開港した後、年間に5~6回(仮に年間千便として)も強風で着陸できなければ、「非常に多い」国際空港と言えるでしょう。これが悪影響とならなければよいのですが。

愛知万博終了後、地方自治体の「お荷物」となったりしないことを祈るだけです。中部空港は、建設費が予定の1200億円も少ない費用で完成できたという、「公共事業のお手本」とまで呼ばれたようですから、全国に出来て無残に散っていった「テーマパーク」みたいにならないようにお願いします。折角ですから、「悪いお手本」とならず、関空に「良いお手本」を見せて欲しいですね。


新港が出来た当初は、国際便もいくつか就航するでしょうが、搭乗客が少なすぎると直行便がどんどん削られるしね。そうやって、消滅した成田以外の国際便は数多くあるでしょう。本当に大丈夫なんかね?サッカーW杯終了後のスタジアム運営だって、大半は赤字だらけで、プラスなのは札幌と横浜だけだったような・・・(正確ではないかも)。

大体、大金かけて建設して、あとは自治体もろとも赤字をかぶることが多いんですね。本当に大丈夫かな?

北朝鮮のブラフ?

2005年02月11日 12時34分29秒 | 外交問題
核兵器増産への意志表示をした、北朝鮮。六カ国協議への参加も無期限中断と無謀な賭けに出た感がある。W杯予選の日朝戦終了直後というタイミングで、このような声明を出したのは何故か――?



日本は北朝鮮への圧力をかけやすくなった、と見たのだろうか。もし、北朝鮮が勝利していたら、日本が何か仕掛けても「日本は負けた腹いせに不当な要求をしている」といった暴言も可能となってしまう。ところが負けた挙句、日朝民族同士の雰囲気はさほど悪くはなかった。これに危機感を抱いたのかもしれない。個人レベルでの「感情悪化」が弱く、国家間では対立構図、ということになれば、金体制の根幹にかかわると見たのだろうか。

日本側の対応は、日米韓の協議(水面下では当然中国も・・・ロシアはやや離れて「北朝鮮は無理すんな、よくないよ」というスタンスではないかと思いますが)で、今後の対応について相互協調を図るでしょう。


核ミサイルが本気で発射された場合には、今の日本の防衛能力で対抗できるか、実際のところは不明です。湾岸戦争の時には、イラクがイスラエルに向けて発射した数十発のスカッド(だったと思うが)は、通常弾頭であったことと命中精度が悪すぎで、実害は小規模でした(それでも死者が40名弱出てたように記憶しています)。このレベルであれば、かなりの確率で迎撃できると思いますが、核弾頭の場合には、一発でも着弾し核爆発が起こってしまえば、相当大きな被害を覚悟しなければなりません。北朝鮮の核ミサイル保有量がどの程度なのかが問題です。




ノドンはこのスカッドとほぼ同じようなタイプでしょうから、ある程度迎撃出来るでしょう。問題はテポドンで、射程も長く搭載重量も大きいらしい。東京に向けて発射された場合、命中半径は概ね3kmとかなり大雑把ですが、大都市なので十分効果があるでしょう。最高高度は約500kmで、マッハ10程度で飛来しますから、PAC-2とかで迎撃ということになるでしょう。欠点は、発射準備に時間がかかるということらしく、発射前に偵察衛星に気付かれる場合が多いとのことだが、隠蔽壕のような施設があれば発見しにくい場合もあるかもしれない(固定発射台からしか発射できないらしい)。


北朝鮮側の意図と本気度合いを見定めて、緊張が高まるようなことになれば、迎撃部隊は24時間態勢で展開しなければならないだろう。そこまで北朝鮮が追い詰められているのか、それともブラフに過ぎないのか、今後の動向に注目です。


追記:2月11日23時20分

以前書いた記事で、北朝鮮の宣言が似ていたので(こんなに早く宣言するとは思っていませんでしたが)、リンクを入れておきます。読んで頂ければと思います。
イラク・北朝鮮の今後

さらに追記:2月16日10時
文中PAC-3と記載していましたが、間違えました。すみません。PAC-2でしたので訂正してます。PAC-3は来年度からの配備のようです。