木村氏が佐野元春の記事を前にも書いていましたが、今再び取り上げておられます。「そんなに好きなのか?」と思いつつ(笑)、学生時代の苦い記憶が蘇りました。
大学に入って最初の夏休み、部活の合宿があって、そこまで車で移動することになった。何人かの車を出せる人が運転して、一台に4~5人づつ乗って行った。
私は、それまで日本人男性ボーカルには興味がなく、サザンくらいしか知らなかった。私が乗せてもらった車の持ち主であるA先輩は、大の佐野元春ファンだった。アルバムは全てカセットに入れて持っていた。
道中は当然車の中で音楽を聴く。これは欠かせないのである。車には少なくとも10時間は乗っていたと思う。A先輩の車は古くて少しボロ(サニーだったと思う)く、エアコンは効きが非常に悪いため車内はとても暑かった。そんなクソ暑い車に、体育会系男子大学生5人が乗っているのである。この状況だけでも、相当暑苦しく、殆ど我慢比べ大会状態なのであるが、真の地獄はこれからであった。
A先輩のお気に入りである、佐野元春のカセットが入れ物にずらっと並んでいて、ケースのインデックスに書かれているのは「佐野元春・~~」とタイトルが入っていた。A先輩が「おし、じゃあ~~にするか」という具合に指定して、助手席の人がそのテープを入れるのだが、全部佐野元春の曲ばかり。恐ろしく暑い車内で、延々と佐野元春攻撃を食らわされるのである。それまで一度も聞いたことがなかったので、初めは良いのであるが、これが10時間以上続く光景は、皆さんに想像できるでしょうか。しかも、運転しながら、A先輩の特にお気に入りのナンバーがかかると、先輩の地声のヘタな歌(先輩、ゴメンナサイ!みんな思ってたけど言えませんでした)も一緒に聴かされるのである。恐るべし!佐野元春。こんなにも感化するとは!
内心「もう勘弁してくれー」と思うのだが、みんな言えない。一通り気に入っているのを聴き終わった後、1人が「何か別のにしませんか?」と恐る恐る切り出した。A先輩は「そうかー、佐野元春が最高なんだよ。でも、違うのにしてみる?」と言って、カセットの入れ物に入っている別なアーティストを指定した。「ハマショー(浜田省吾)にするか」
「オイオイ、頭を耳を休ませてくれよー」と思ったが、我慢しました。でも、一本聞き終わった後、また佐野元春に戻ってしまった。車内は本当に「佐野元春コンサート会場」と化していた。このような悪夢の記憶が未だに残っており、彼の曲を聴くと「暑苦しい」という感覚が体に蘇り、ジーンと熱くなります。本当は別な意味で、心を「熱く」して欲しいのですが(笑)。未だに一曲もタイトルを知らないのですが、曲を聴くと「ああ、聴いたな」と思い出せます。
ようやく合宿所に辿り着いて、佐野元春から開放されましたが、A先輩はそこでもウォークマン(懐かしいー)で、佐野元春を聴いていました。
勿論帰りの道中も佐野元春攻撃を食らい続けたことは、言うまでもない。
翌年以降、A先輩の車に当たってしまう(車の割り当ては、先輩達が決めていた)ことを極度に恐れましたが、次はユーミン攻撃だったらしい。
大学に入って最初の夏休み、部活の合宿があって、そこまで車で移動することになった。何人かの車を出せる人が運転して、一台に4~5人づつ乗って行った。
私は、それまで日本人男性ボーカルには興味がなく、サザンくらいしか知らなかった。私が乗せてもらった車の持ち主であるA先輩は、大の佐野元春ファンだった。アルバムは全てカセットに入れて持っていた。
道中は当然車の中で音楽を聴く。これは欠かせないのである。車には少なくとも10時間は乗っていたと思う。A先輩の車は古くて少しボロ(サニーだったと思う)く、エアコンは効きが非常に悪いため車内はとても暑かった。そんなクソ暑い車に、体育会系男子大学生5人が乗っているのである。この状況だけでも、相当暑苦しく、殆ど我慢比べ大会状態なのであるが、真の地獄はこれからであった。
A先輩のお気に入りである、佐野元春のカセットが入れ物にずらっと並んでいて、ケースのインデックスに書かれているのは「佐野元春・~~」とタイトルが入っていた。A先輩が「おし、じゃあ~~にするか」という具合に指定して、助手席の人がそのテープを入れるのだが、全部佐野元春の曲ばかり。恐ろしく暑い車内で、延々と佐野元春攻撃を食らわされるのである。それまで一度も聞いたことがなかったので、初めは良いのであるが、これが10時間以上続く光景は、皆さんに想像できるでしょうか。しかも、運転しながら、A先輩の特にお気に入りのナンバーがかかると、先輩の地声のヘタな歌(先輩、ゴメンナサイ!みんな思ってたけど言えませんでした)も一緒に聴かされるのである。恐るべし!佐野元春。こんなにも感化するとは!
内心「もう勘弁してくれー」と思うのだが、みんな言えない。一通り気に入っているのを聴き終わった後、1人が「何か別のにしませんか?」と恐る恐る切り出した。A先輩は「そうかー、佐野元春が最高なんだよ。でも、違うのにしてみる?」と言って、カセットの入れ物に入っている別なアーティストを指定した。「ハマショー(浜田省吾)にするか」
「オイオイ、頭を耳を休ませてくれよー」と思ったが、我慢しました。でも、一本聞き終わった後、また佐野元春に戻ってしまった。車内は本当に「佐野元春コンサート会場」と化していた。このような悪夢の記憶が未だに残っており、彼の曲を聴くと「暑苦しい」という感覚が体に蘇り、ジーンと熱くなります。本当は別な意味で、心を「熱く」して欲しいのですが(笑)。未だに一曲もタイトルを知らないのですが、曲を聴くと「ああ、聴いたな」と思い出せます。
ようやく合宿所に辿り着いて、佐野元春から開放されましたが、A先輩はそこでもウォークマン(懐かしいー)で、佐野元春を聴いていました。
勿論帰りの道中も佐野元春攻撃を食らい続けたことは、言うまでもない。
翌年以降、A先輩の車に当たってしまう(車の割り当ては、先輩達が決めていた)ことを極度に恐れましたが、次はユーミン攻撃だったらしい。