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イラク問題の収束とデフレ終息

2005年05月06日 22時22分23秒 | 経済関連
得意のこじつけと空想と思って読んで下さいね。

そろそろイラク情勢にも、引き揚げの形をつける段階となっても良さそうなのに、具体的な作戦概容が見えてこない。ブレア再選までの時間を待っていたのだろうか?イラク選挙前の期待の大きさと、選挙が終了したのにちっとも前進が見られないことへの失望がアメリカの経済的活力を削いでいるという側面はないだろうか。利上げも影響しているだろうが、アメリカの株価にその失望が反映されているようにも思える。

好ましい材料としては、タリバンが弱ってきたことと、先日小泉さんがテロとの闘いを賞賛・激励したパキスタンで、アルカイダのNo.3アブファラジ・リビを拘束したことぐらいだろう。アメリカ軍の撤退準備が見えてこなければ、米経済の明るい材料というのは当面出てくることはないだろう。その不満は中国に向けられつつあると思うし、日本の牛肉輸入問題にも変に飛び火しそうで少し嫌な気分ではある。


兎にも角にも、イラクからの撤退戦略を再選したブレア君と共に直ぐにでも考えてもらって、心理的好材料を早く明らかにして欲しいということだ。無駄に時間が過ぎたから、ふと見るとGMとフォードが大ピンチの様相で、奥田氏でさえ「塩を乗っけて、助け舟を出そう」というくらいですから、米国内においてはブッシュ大統領の経済政策への信任は完全に失われる危機に直面しているように思える。恐らくブッシュ一派のネオコンの中核メンバーをなしている軍需産業やら石油関連企業には、もう十分おいしい汁を吸わせただろうから、いい加減にイラク撤退を決めるべきである。


トヨタの事情としては、素材価格の上昇分を製品価格に転嫁しようという単純な狙いかもしれないが、トヨタがやれば他も追随する可能性が高くなるだろうし、鉄鋼メーカーとかその他素材メーカー群も、「とっても助かる」というのが本音なのかもしれない。トヨタが本気でやれば、他メーカーも一斉に上げてくる可能性がある。自動車分野だけではなく、その他の分野も同様であろう。原油価格の高止まりは続くだろうし(短期的な調整はあるかもしれないが)、このまま行けば世界一大食漢になるであろう中国が、貪欲にありとあらゆる資源を飲み込みまくっているしね。色んな素材の調達コストが上昇している為に、企業努力ではいよいよ吸収しきれなくなってきている。


しかも、奥田氏は経済財政諮問会議の議員でもあるので、消費者物価のほんの僅かな上昇でもいいから演出したいと考えているかもしれない。もし上昇に転ずれば、デフレ脱却の明瞭なシグナルであり、即ち「構造改革は正解だった」という素晴らしい結論が待っている。なので、価格転嫁は、大義名分としては「GM・フォードを救済する」という形で恩を売り、尚且つ国内的には各メーカーを救済し、政治的には「デフレよさらば」という、一石三鳥の恐るべき効果が期待できうるものである。

では、我々国民の側にはどんな不利益が待っているか?パッと思いつかないけれど、短期的には物価が上昇するので、例えば車を近々買おうと思っている人はちょっと損する。でも、自分が勤めている会社の給料がいずれ上昇して返ってくるかもしれない。巡り巡って、自分にも恩恵がやってくる可能性がある。既にガソリンをはじめとする物価の上昇が起こってきているし、多少の物価上昇は仕方ないな。いますぐには世の中全体に効果が行き渡らないだろうが、デフレ終息宣言が出れば心理的なプラスになるだろう。企業業績の好転にも直結するから、ボーナスとか増える人もきっと出てくる。だが、低賃金の層には厳しい環境になるかもしれない。是非最低時給を上げて欲しいですね。


そんな訳で、米国経済に怯えつつ、イラクと、奥田氏の出方を眺めてみようかと思う。