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小松秀樹著 『医療の限界』

2007年07月04日 11時06分47秒 | 社会全般
via ボツネタ。

前作の『医療崩壊』を読んでいませんが、「本のよみうり堂」で書評があったので、既に読んだ気になっていました(ゴメンね)。今度は、医療訴訟関連の話などが書かれているようです。

医療訴訟の続発に上げた叫び~『医療の限界』 毎日1冊!日刊新書レビュー:NBonline日経ビジネス オンライン

(一部引用)

かつての医療では、医者が治療法を決定する「父権主義」という考えが支配的だった。ところが、いわゆる情報化社会の到来とともに、患者も医学の知識をたやすく得られるようになり、また、知る権利も拡大した。いまや患者が治療法を選ぶのが当たり前。医者と患者の関係は“父と子”から“サービス業者と顧客”に一変したといってよい。
(中略)
書名には、著者の訴えが集約されている。「医療とは本来、不確実なもの」であり「医師はスーパードクターばかりではない」。つまり、「医学には限界がある」のだ。ところが、市民やマスメディア、はては法廷の検事や裁判官までもが「現代医学は万能」で「治療を受ければ、まず死ぬことはない」という前提で物事を考えようとしている。医療現場と世間のあいだには、考え方に大きな“ずれ”が存在する。




今回も、この書評を読んだだけで、十分共感できました(笑)。
以下の記事にも書きましたが、私などは「パターナリズムなんだよ」というような批判を受ける典型例ですので、特にそう感じるのかもしれませんね。

サーチコスト(追記あり)

タミフル問題から見えること~その2(追加あり)


それと、「スーパードクターじゃないんだ」という意見も、これまで書いてきたのでよく判ります。

奈良の妊婦死亡事件について

医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その3


最後に、小松先生の問題解決へのご提案がどのような内容なのか本書を読んだわけではないので、よくわかりませんが、書評を見る限りではそれほど外れてもいないかな、と思ったりします。が、どうなんでしょうか。

医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その6

是非多くの方々に本書をお読み頂き、関心を持ってもらえることが一番なのではないかと思います。私のような下衆野郎が場末ブログで書くよりも、小松先生のような方が医療界の声を届けることの方が効果的だろうと思います。