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環境問題というのは判り難いね

2007年07月11日 17時53分50秒 | 社会全般
色々な意見が多すぎて、実際のところどうなのか、何が正解(っぽい?)のか、あんまり見分けがつかない。「~なんだお」という人もいれば、逆に「~は間違いなんだよ」という人もいる。とりあえず、ゴミの分別は既に決まりになっちゃっているから、収集してもらえるように決まり通りに出すしかないんだけど。要するに、私たちはどうすりゃいいんだろうね、とは思う。

なんかこう、議論の土台となるような公的「報告書」みたいなものが少ないのでしょうかね。専門の研究者たちも大勢いるんでしょうから、そういう人たちがまず意見を出し合って、まとめてもらった方がいいのではないでしょうか。これが行政施策ということになると、色々な利権絡みとか、イデオロギー的闘争の場になってしまったりするんでしょうか?よく判らんのですけどね。

個人的な印象では、環境問題を考えてみる時には、大体次の4つくらいが思い浮かぶ。

①熱効率
②総合的なエネルギー効率
③クリーンさ
④コスト・パフォーマンス

きっと他にもあると思うけど、身近な範囲ではこんな感じなのかな、と。多分議論の前提となる要因(条件)が数多くあるのと、今できることだけ考えても良くない面があるのかもしれないし、将来の夢物語みたいなことだけを考えても実現不可能なのかもしれないし、よく判らないことだらけだ(笑)。素人が考えるには難しい、ってことは判る。買い物袋の有料化がいいのか悪いのかさえも、不明だし。
とりあえず、少し考えてみる。


①熱効率

昔、生物を習った時に、「生物の熱効率は他の熱機関に比べると一番いい」とか聞かされた。確かに、熱効率で見ると、細胞は45%、蒸気機関だと10%台、ガソリンエンジンは25%くらい、ディーゼルエンジンは30%くらいと言われている。それだけ細胞の効率がいいということだと思うけど、これを実生活の中で達成するのは大変そうだ。近年においても研究費の補助金が結構出されている「スターリングエンジン」がどの程度なのか判らないけれども、中々細胞の効率を超えるものは登場していないようだ。

スターリングエンジン - Wikipedia

これが実用的になってくれば、大型ビルの空調とか熱量発生の大きな発電所や製鉄所とか潜水艦(笑)とかでも使われるようになるのかもしれない。そういや、以前に観た『スチームボーイ』に出てきたみたいな夢の「物質」で超高圧が達成できるといいのにね、とか(これは冗談ですよ)。

でも、日本の火力発電所は熱効率がかなり高く、40%を超える水準まで来ているようです。

【特別編】火力発電、熱効率を改善 特集ニュース ニュース ジョブサーチ YOMIURI ONLINE(読売新聞)

この記事では世界的に日本と同じくらいの水準にあるのはイギリス・アイルランドくらいですから、日本の発電技術をユニット全体で世界に輸出していけば日本のメーカーも儲かるし、エネルギー効率化にも繋がるので大きなビジネスチャンスであるようにも思うけどね。中国あたりでは発電所そのものが不足しているので、まるごと買わせるといいのになと思うけど。インドとかも。

これで考えると、熱効率でみれば発電所が優れているので、個々のエンジンを持つ車を動かすより、発電所で一気に発電して電気エネルギーに変換し、ここからバッテリーに充電して電気自動車を動かす方が熱効率は良いのかもしれない。でも、バッテリーが重くて大きいけど、航続距離がガソリンエンジンなんかに比べれば短いので頻繁に充電しなくちゃならないかもしれない。そうなると実用性に劣るということかな。チャージステーションみたいなのが、あちこちに必要になってしまったりとか。

ちょっと思ったのですけど、路線バスとかコンビニ配送車とか郵便配送車みたいなので、短距離区間を走るようなバスやトラックなんかだと、電気自動車でも行けそうな気がしますがダメでしょうか?
航続距離が短い、チャージ時間がそれなりにかかってしまう、という欠点があるのでしょうけど(実際どうなのか詳しくは知りません)、短距離区間を走るのであれば何とかなりそうですよね。路線バスなら、片道10~20km程度の路線で設定して(もっと走れるのかもしれませんけど)、行く時バッテリー1を積んで行き、帰りはカセット式みたいにバッテリー1を外してバッテリー2をセットしてみるとか。で、夜中の待機電力を利用して、電気料金の少ない時間帯でカセット式バッテリーをフル充電しておけばいいのでは。昔あった、駅馬とか伝馬とかのように、交換すればいいのでは。バスを何台も用意するのはお金がかかるから大変だが、バッテリーだけバスよりも多くしておいて、それを交換しておけばバスはフルに稼動でき、充電時間がかかっても大丈夫だし、夜間の待機電力でお得に充電できるかもな、と。コンビニ配送トラックや郵便トラックみたいなのも、チェックポイント毎のコンビニ(or中継ポイント)で予備バッテリーを充電しておき、トラックは荷物を降ろすのと空になったバッテリーを交換して、次に向かう。コンビニ配送車は毎日定時で大体同じルートで行くことが多いと思うので、他に行かないことが判っているならバッテリーを交換しやすいのではないかな、と。空のバッテリーはそこのコンビニで夜間充電しておき、翌日フル充電された状態で交換に用いる。
こんなイメージなんですが、どうでしょうか?

他には、ガスコンロとIHヒーターの違いとか。熱効率で考えると、後者の方が軍配が上がると思いますけれども、鍋がそれ用になっていないとだめだ。段々浸透していくとレコードがCDに切り替わっていったように、いずれIHが主流になるのではないかな。そうなれば、鍋メーカーもIH用のものしか作らなくなっていくのではないか。ガス設備は配管が必要だし、調理用に必須とも思えないので、電力化する方が効率がいいかも。CO中毒の発生の心配もないし。特に高齢者単独世帯では、調理用ガス設備からの出火という危険性があるので、今後の社会環境には適しているように思える。ただ、ガスは暖房用とか給湯用で優れている面があるので、そちらだけ残るかもしれない。オール電化住宅とかソーラー住宅は、依然として初期投資額がかなり大きいので、そこも問題が残っているかも。

何れにせよ、「同じエネルギー量」を使うことを考えると、日本の火力発電は熱効率が割りといいので、電力を用いる方が有利になりやすいように思える。なので、例えば、電気節約と思って電球を消して、ローソクを同じ明るさになるまで燃やすとしたら、ローソクの方が環境には良くないということになりそう、ということはあるかもな、と。


②総合的なエネルギー効率

例えば、ハイブリッドカーみたいな、回生ブレーキのようにエネルギーロスを削減するというようなものかな、と思う。自転車やオートバイのような乗り物であっても、自転車のライトみたいに自家発電方式は可能なので、非常にコンパクトな発電装置+携帯電話のバッテリー程度の大きさのバッテリーを用いて、下り坂でブレーキをかける時なんかに充電したりできそう。そのバッテリー自体がこれも着脱式になっていれば、携帯電話、携帯電子機器やパソコン等の電力として使えるようになっているといいな、と。ガソリンを用いて走行しているとしても、ロスされてきたエネルギーを回収して、別に用いることができるならいいね、と。

大量輸送には鉄道は優れているだろう、多分。自動車が減らせるし、電力で走行できるというのがメリットが大きいよね。こうした鉄道でもブレーキにはなかり大きな熱量発生でエネルギーロスがあると思うので、回生ブレーキを使うとかできそう(もうやってるかもしれんが)。あと、走行時に風圧をかなり受けるので、減速時に車両の天井裏に空気取り込みを行って、内部に「かざぐるま」みないな風車を回すことで発電するとかできそう。発電設備の重量が逆にアダとなって、エネルギーロスが大きくなってしまうかな。それとも、冷房関係に使えないかな?ダメか。ま、これも判らんけど、最終的には主に熱産生で失われるエネルギーを回収して使えるといいよね、ということかな、と。


③クリーンさ

これは空気とか水とか、そういうものの汚染が少ないエネルギー利用がいいよね、ってこと。
よくあるのが、「ディーゼルエンジンが良くない」という例だろうか。確かに窒素酸化物とか、微粒子みないなのが出るので良くない、といったことがあるだろう。でも、欧州では主流はディーゼル車で、燃費とか熱効率とかガソリンではなく軽油でいいとか、そういうメリットが大きいと考えられているようだ。前述したように、ガソリンエンジンよりも熱効率が良いのが魅力だ。有害物質の除去はそれ用の装置を用いれば可能、ということで、かなり改善されてきたのであろう。船とか大きなエンジンは大体ディーゼルだろうしね。

空気は窒素濃度が酸素の4倍くらい高いので、これが問題なんだろうけどね。となれば、取り込んだ空気の窒素濃度を下げるような分離装置のようなものを開発するとか、液体酸素のタンクを積んでおき気化した酸素を圧縮して取り込んだ空気と混合して燃焼室に送るような装置を作るとか、何かできるかもしれない。ターボは空気を圧縮するだけなので、酸素と窒素の比率が変わるわけでもなさそうだからね。

要するに、中国みたいな環境汚染しまくり、とかだと、改善コストもかかってしまうし、健康被害も想定されるし、いいことないよ、と。


④コスト・パフォーマンス

一番難しいというか、よく判らないのがコレ。
考えられるのは、取りあえず現在水準のコストでしか検討できないでしょうからね。将来的に技術水準が上がって「コストが下がる」ということがあるとしても、今の時点では予想できないからね。

鉄道はエネルギー効率を考えると優れているが、初期投資額がかなりかかる。要するに、そういうことを総合的に考えてみるしかない、ってことなのかな。ソーラー住宅も同じく初期投資額がかかる。使うエネルギーが多少減ったとして、同じだけお金を使うならエネルギー取得に使ってもあまり変わらんだろうね、というようなことかな。それとか、その設備を取得する為に多くのエネルギーを消費してしまうのであれば、あんまり意味がない、ってこともあるし。

例えば、エネルギー効率が55%の発電施設を作れるとして、その建設コストが天文学的数字になるのであれば、あんまり実現性がないよね、と。それとか、同じ発電力の従来型発電施設と比べて、エネルギー効率で年10単位量節約できるとしても、建設にかかるエネルギー量がべら棒に多くて500単位量増加してしまったりするなら、従来型に追いつくのが50年後ということになってしまい、それなら従来型発電施設の方がいいよね、ということもあるのかな、と。

随分昔(小学生頃?)、何かの本で見たような記憶があるのだけれど、いくら「ソーラー発電が環境にいい」とか言っても、今使っている全エネルギー量が地球表面の全部を発電パネルで覆っても間に合わない、みたいなことが書いてたように思うが(本当かどうか知りません)、そういうこともあるのかな、ってこと。




結局、環境問題というのは、かなりよく検討してみないと比較するのは難しいんですよね。
そうなると、最終的には自分ではよく判らないので、早寝早起してみるとか、テレビを観る時間を減らすとか、使わないコンセントは抜くとか、くらいしかできないんですけどね。これも、「ぎゃはは、デマだよデマ」とかなのかもしれないんですけど(笑)。