昨日の「安倍晋三の存在そのものが障害となっており辞めていただくことが、日本のため」とのつぶやきの中で、過去の「週刊実話」や最近の「日刊ゲンダイ」などの記事で安倍晋三にまつわる健康不安説を紹介した。
日刊ゲンダイ記事は、「最新号の「週刊新潮」をどうやら参考にして書かれた内容であることから、大元の記事を調べてみた。
病院や官邸からの正式な発表がないにもかかわらず、「さる官邸関係者」とか、「自民党のある閣僚関係者」や「事情通」という表現で生々しい情報が伝えられている。
こんな感じである。
「二階幹事長の周辺から、午前10時半に首相が慶応病院に入るとの情報が流れた。そこは首相のT主治医がいる病院です。前夜の噂は本当だった。中には“また政権を投げ出す可能性もあり”と見て、辞任時の予定稿の準備に入る社もあったほどです」 と、政治部記者。 |
潰瘍性大腸炎はストレスが増すと症状は悪化します。首相は潰瘍性大腸炎を抑える薬としてアサコールを使ってきましたが、まずこれが効かなくなってきている。そして次のステップであるレミケードという薬にも手を出したものの、芳しくない。その後に、ステロイド製剤を併用したりするなどもしたようですが、調子を取り戻すには至らなかった。 慶応病院では『GCAP』という、大腸に悪さをする白血球を除去する治療を数時間受けた。血液を取り出して白血球を除去する機械に通し、そこで炎症に関わる一部を取り除いた後、血液を再び戻すという作業になる。透析を想像して貰えば分かりやすいと思います。今回はT主治医に代わり、消化器系専門の教授がつきっきりで検査にあたったようです |
まったくのあてずっぽうの記事ではなさそうである。
週刊誌の記者の場合は様々な個人的なコネを利用して内部事情に詳しい取材源を持っているといわれている。
そして政府側や自民党内でも全員が「安倍晋三信奉者」ではないことは確かであり、親しい記者にそれなりのリークもする。
まさに魑魅魍魎の世界なのだが、少なくとも、国のトップリーダーの「健康不安説」は隠しようもない事実として駆け巡ったようである。
慶応病院での検査を終えた翌日の19日午後には、安倍晋三は、首相官邸に出邸前に、自身の健康状態について「体調管理に万全を期すために先般検査を受けた。これから再び仕事に復帰してがんばっていきたい」と言っていた。
しかし、その言葉とは裏腹に、「25日の自民役員会中止 首相在職最長祝いも延期 体調に配慮か」ということになっていた。
党総裁が出席する役員会は国会閉会中は原則2~3週間に1度、火曜に開催しており、次回は25日の予定だった。
役員会に続けて開く、首相を除く党幹部らによる役員連絡会も中止したことに対して、党幹部は「急いで開く案件がなかったためだ」と説明したが、誰も信じる者はいない。
ところで、COVID-19の感染拡大状況に対する専門家の見解が大きく異なっている。
「日本感染症学会『今 日本は第2波のまっただ中』新型コロナ」
「最悪シナリオ『可能性低まった』 新型コロナのシンポで専門家」
そして政府側のスポークスマンであるこの輩は「言葉遊び」をしている。
「西村担当相、第2波は『定義ない』」
さらにリーマンショク以降を上回るGDPの大幅な落ち込みや、肝いりの「Go To トラベル」も一部を除いて1兆2000億円の税金を投入したほどの効果は出ていない。
こんな国内の状惨状を見るにつけ、与党幹部は「急いで開く案件がなかったためだ」と言っている場合ではない。
もっとも安倍晋三総裁を抜きに役員会を開催するわけにはいかない事情もあるのであろう。
しかし、何が何でも官邸で公務に就きたいとこだわっている安倍晋三の本意は何なのだろう。
「安倍晋三が官邸にいないと今井尚哉ら官邸官僚が失脚するからである」とこの御仁は喝破していた。
「潰瘍性大腸炎のジレンマと悪循環 - 破綻する今井尚哉と安倍晋三の「政事の構造」
7月に入った頃から、安倍晋三の顔が痩せてスッキリした相貌に変わっていて、何かあったのかなと思いながらテレビを眺めていた。癌だろうかと疑ったが、表情は元気そうで、立ち居振る舞いも余裕で傲慢な素振りは変わらず、重い病気を患っているようには確信できなかった。高級エステで顔痩せ施術のコースを受け、シェイプアップの効果が出た後のような印象だった。それまでの安倍晋三は、小さなアベノマスクから大きな顔面の肉が醜くはみ出し、首の皮につながる皮下脂肪が膨らんで弛み、そこに老化して爛れた不潔な重量感が漂っていた。不気味で卑しい権力者の鈍くギラギラした目つきと一つの絵になって、何ともグロテスクな妖怪の様相を呈していた。コロナ禍の時局に入って以降、失政続きで支持率が下がり、おそらくそのストレスを発散するように暴飲暴食に明け暮れ、消化器系の負担が増大して、顔の皮膚も精神も腫れて歪んだのだろうと想像していた。 安倍晋三の健康不安問題については、今週号の新潮と文春の記事でかなり多くの情報が出ている。一応の輪郭としては、稲田朋美がテレビで発言していたように、持病の潰瘍性大腸炎の悪化であり、8月17日の慶応病院での7時間半に及ぶ「検査」とは、実際にはGCAP(顆粒球吸着除去療法)という白血球除去の治療を受けたもので、そのことを「病院関係者」が新潮と文春の記者にリークしている。透析やECMOのように、血液を取り出して吸着器で顆粒球を除去し、再び体内に戻すという方法で、潰瘍性大腸炎の治療としては効果があるらしい。これまで安倍晋三はアサコールという治療薬を使い、それで炎症を抑えてきたが、アサコールが効かなくなるまで重症に至り、GCAPに及んだようだ。ステロイドでは抑えられないほど炎症がひどくなったとき、GCAPの直接治療に至るという。腕に針を刺し、1回90分ほどの治療を5回から10回行う。7時間半かかった理由が頷ける。19日に官邸に出て来た安倍晋三の顔を見ると、効果があったことが窺える。 あっさりと病気と治療をリークした理由は、こうすることで、休養をとることの正当性の根拠を訴え、マスコミや野党からの批判攻勢を弱め、国会を開かずに逃げて隠れる口実にする構えだろう。早速、ネットの右翼からは同情の声が上がり、麻生太郎や甘利明の口上を倣って安倍晋三の「休養」を擁護する攻勢が始まっている。もっとも、麻生太郎が言った147日間の休みなしというのは中身に欺瞞があり、その実態は単に1日1時間ほどの執務 - テレビ報道に流すための対策会議の顔出しカメラ撮り - が入っているだけで、ネットの反安倍勢からは猛烈な批判と反論が上がっている。それと、例えば4月や5月や6月の首相動静を見ると、平日、私邸を出ている時間が午前9時40分頃になっていて、普通のサラリーマンでは考えられないルーズな勤務実態である点も気になる。トップがこんなに遅い出勤時間でよいのだろうか。社長がかかる怠慢をやっていたら民間企業は簡単に潰れてしまう。 今回の体調不良が潰瘍性大腸炎の悪化であったとして、その原因はストレスの蓄積に他ならない。ストレスの原因は何だろう。説明では、コロナ対策で失敗して世論に叩かれ、支持率が下がり、4選と改憲の展望が難しくなり云々とされている。そのとおりだろう。だが、もう一つ、見落としている肝心な点がある。それは、思いどおりに会食の豪遊ができなくなった鬱屈だ。美食三昧は安倍晋三の唯一と言っていい趣味なのである。ストレス発散の活力源であり、本人の生きがいである。安倍晋三には趣味がない。教養がなく、本も読まないし、書画を描いたり音楽を嗜んだりという趣味がない。観劇も盆栽もしないし、釣りや山登りもせず、スポーツとは無縁である。ゴルフは付き合いと見せびらかしの程度。体育会系部活の経験がなく、運動が苦手なのだろう。読む本といえば、百田尚樹など下品で低劣な右翼本だけ。渡辺恒雄と政治学の古典の読書会を開き、法螺貝を吹き、水泳で体を鍛えていた中曽根康弘とは雲泥である。軽薄なことが好きで、趣味は贅沢な飲み食いと海外旅行(外遊)。まるで低俗な女の子だ。 コロナ禍の日常となり、安倍晋三は奔放に食べ歩きに出られなくなった。唯一の趣味を止められた。禁足を強要され、閉じこもりを余儀なくされ、ストレス解消の活力源を奪われた。料亭や高級レストランの会食は、単に首相動静に名前が出る要人だけでなく、補佐官も席に入っているし、岩田明子みたいなマスコミ工作員も加わっていて、安倍晋三にとって権謀術数の密議も兼ねた愉しいパーティの時間だろう。おそらく今は、私邸に料理人を呼んでいるのだろうが、高級レストランを豪遊するようなわけにはいかない。私邸や公邸に密かに出入りする人間も限られる。発散ができなくなってストレスは蓄積する。そこで暴飲暴食になり、不眠症になり、潰瘍性大腸炎を悪化させたのだと思われる。6月13日に安倍晋三は人間ドックを受けている。ここで主治医から厳しい食事制限の指示を受け、そこから痩せて行ったのではないかと推測する。食べると消化器系が炎症を起こす。食べないとストレスが溜まる。安倍晋三にとって食事はジレンマだ。 潰瘍性大腸炎の重症にせよ、癌にせよ、安倍晋三は長期休養をしなければならない身だが、8月19日には官邸に出て来ていつもどおり手下と顔を合わせ、予定の面談日程をこなしている。首相職を辞めるわけにはいかない。辞めれば手が後ろに回る。首相職を降りれば、自動的に総裁選となり、石破茂か岸田文雄か別の人間が総理総裁に就く。そうなると、嘗ての三木武夫と田中角栄のような関係になり、「桜を見る会」の刑事告発を受理して動き始めた検察に対して、新首相が安倍晋三への捜査を了とするという幕が起きかねない。まず衝撃の新事実が関係者から暴露され、世論が沸騰する中で昭恵逮捕となり、次に晋三の任意聴取に及び、という刮目の進行になるだろう。当然、森友事件に波及して佐川宣寿の逮捕となり、そこから麻生太郎の公文書改竄の容疑が浮上して事情聴取という展開になるはずだ。加計孝太郎も無事では済まない。次々と新事実の爆弾が破裂し、検察が複数事件の本格捜査を並行させ、チャウシェスク的な革命の事態となる。誰も止められない。岩田明子はどこかへ高飛びするか、その前にNHKで内部告発と査問を受けるだろう。 独裁者が権力を失うとこういう革命になる。だから、安倍晋三は休養せずに出勤しないといけない。そして、いつものように子分たちと顔合わせしないといけない。安倍晋三が休養すると失脚するのは、今井尚哉のような側用人の官邸官僚たちである。今、霞ヶ関は来年度予算の概算要求の作業で多忙だ。今年は、コロナ禍のショックで「骨太の方針」の策定が事実上吹っ飛び、過去からの事業計画が半ば白紙化され、一から予算を組み上げる状況となった。財務省のHPにある概算要求の資料を見ても、例年とは全く違う慌てふためきぶりが示されている。霞ヶ関が五里霧中で混乱している。概算要求は8月末締めだが、今年は9月末に延ばされる異例の工程になっている。第2次安倍政権になって以来、予算は官邸官僚(実質的に経産省)が決めるようになった。嘗て、菅直人らが予算編成権を財務省から取り上げ、国家戦略局で作成する仕組みに変えようとして失敗したことがあったが、安倍晋三はそのアイディアを見事に盗み、引き継いで官邸官僚(=経産省)にやらせている。 具体的な説明と検証はここでは省くが、要するに、例えば保健所が半分に減らされたとか、国立大学の予算が減らされて実験設備が揃えられないとか、ずっと言われている問題があるけれど、安倍政権になって以降(小泉政権からそうだったが)、定常的な経費にキャップを被せ、一律に機械的に削減して行っているのである。そうしておいて、戦略的な投資予算的なものを特別枠で組み、クールジャパンだとか、加計学園の細菌兵器研究だとか、電通の中抜き事業とか、経産省と安倍晋三のやりたい放題の私物化歳出予算が盛り付けられてきたのである。それを仕切ってきた筆頭側用人が今井尚哉で、各省庁の局長や課長にとっては今井尚哉こそが真の上司様だった。今井尚哉や和泉洋人の権力の根拠が奈辺にあるかというと、言うまでもなく、安倍晋三との近さである。毎日のように顔を合わせて談義している。各省庁の幹部(局長や審議官や官房長)は、予算や法律や人事の重要案件について今井尚哉など官邸官僚のところに持って行き、お伺いを立て、裁可をもらうのであり、方向性の指示を頂戴するのだ。で、今井尚哉が安倍晋三に報告し、安倍晋三がオーソライズしたという形式を成立させる。 令外の官の関白の今井尚哉が「まつりごとまおす」をやり、天皇の安倍晋三が「まつりごときこしめす」を担当し、丸山真男の「政事の構造」のワンサイクルが完結している。正規の職制である大臣や事務次官は飾りにされ、すっ飛ばされ、全てを令外の官である官邸官僚の側用人が決め、安倍晋三がオーソライズしている。もし、石破茂が新総裁に就けば、このシステムは破壊され、安倍大権下で補佐官が専制する側用人政治は一掃されることになるだろう。安倍晋三が病気の身で官邸に詰めなくてはならないのは、安倍晋三が官邸にいないと今井尚哉ら官邸官僚が失脚するからである。案件は次官と大臣と族議員が決めることになり、嘗てのように省庁の現場とOBが自由に決められる態勢になる。今、来年度予算の概算要求の策定に入っていて、ここで安倍晋三が官邸にいないと、今井尚哉(経産省)は現業官庁に指図できないのだ。霞ヶ関を支配してきた権力を失う。「まつりごとまおす」と「まつりごときこしめす」のサイクルが止まる。そうなると、いわば下部構造がポスト安倍に移行した権力形態になってしまう。安倍大権が空洞化する。「まつりごときこしめす」ため、安倍晋三は官邸に詰めないといけない。 この身体では10月の解散総選挙は無理だろう。病気を治すことに専念しないといけない。が、コロナ禍のストレス重圧の環境では、安倍晋三は病気を治すことも難しいのだ。ストレスがアサコール投薬による均衡を崩壊させたところの、潰瘍性大腸炎の激痛と精神安定のための美食欲望満足のジレンマのために。そして失脚と破滅の恐怖のために。ストレスが病状を悪くする。悪循環を断ち切れない。 |
はたから見れば、「食べると消化器系が炎症を起こす。食べないとストレスが溜まる。安倍晋三にとって食事はジレンマだ。」というジレンマはまさに負のスパイラルであり、こんな輩を国のトップに置く必要は全くない。
少なくとも辞職すれば、政治的なストレスからは解放される。
そうなれば、ルーマニアの独裁者のニコラエ・チャウシェスクのような運命をたどるのだろうか。
残念ながら日本には「銃殺刑」は存在しない。
せめて、「市中引き回し」の後、法廷で裁かれることが日本に民主主義をとり戻ることになるのではないだろうか、とオジサンは思う。