現職国会議員が自民党を離れて民主党に移籍したのは、この男が最初にして最後の例と当時いわれた田村耕太郎。
Wikipedia的には、「日本の元政治家。元参議院議員(2期)。元自由民主党、平成研究会(額賀派)所属。」とあっさり書かれている。
しかし政治家になるまでの彼の経歴は一口では語れないほど華麗である。
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国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。
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2018年度でトーハン調べでは、「最も売れたビジネス書」といわれた、「頭にきてもアホとは戦うな!」。
漫画本も売れ、遂にはテレビ化されたらしい。
おそらくビジネスの世界での話なので、さまざまな「アホ」に対する処世術を伝授しているのだろうが、ネット上では、「アホから解放される相談室」でも精力的に相談に対して回答しているが、それなりのアドバイスを与えてはいるが、最終的には「相談者が変わらなくてはダメ」ということで、決して「アホとは戦うな」とは言ってはいないようである。
だいぶ前置きが長くなってしまったが、上記の本「頭にきてもアホとは戦うな!」を見たのか読んだのかは知らないが、ニーチェを大学時代専攻した作家の適菜収は、こう言っていた。
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たしかにアホと戦うのは面倒だ。議論して勝ったところで連中は改心しないし、逆恨みされるだけ。時間の無駄だし、ストレスの原因にもなる。合理的に考える人間はアホとは戦わないと思う。
しかし、それでも戦っている人たちがいる。合理より大切なものがあると考えるからだろう。
バカを放置するのか、それとも戦うのか。多くの人が同じような悩みを抱えてきた。
ドイツの哲学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェが書いた「ツァラトゥストラ」もそういう話だ。賢者ツァラトゥストラは、バカに説教しても無駄だと俗世に呆れ果て隠遁する。しかし、それでも人間の可能性を捨てきれず、再び語りだす。そこにあるのは人間愛・人類愛だ。守りたいもの、愛するものを持っている人間は戦う。それはニヒリストが考えるようなカネで換算できる価値ではない。・・・。
バカと戦ったところで、バカがいなくなるわけではない。社会のダニを批判したところで、日本がよくなる保証もない。それでも、目の前にあるゴミは片付けなければならない。
あくまでイメージだが、歯の隙間に橋下徹が挟まっていたら嫌だろう。つまようじや歯ブラシでかき出そうとする。ハエが飛んでいたら殺虫スプレーをシューッとするし、ゴキブリがいたら新聞紙を丸めて叩き潰す。そこでは行為と目的は一致している。・・・。排泄物をため込めば、今のようなクソまみれの社会になる。国家の解体はすでに最終段階に入った。平成の30年にわたる「改革」のバカ騒ぎが安倍政権という悪夢に行き着いたのだとしたら、たとえ手遅れであったとしても、事なかれ主義と「大人の態度」を投げ捨て、バカとは戦わなければならない。これは人間の尊厳に対する義務なのだ。
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この適菜収は「日刊ゲンダイ」に毎週「それでもバカとは戦え」と題したコラムを書いている。
その最新版が以下のコラムである。
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<拉致家族会は安倍晋三の「アタクチ詐欺」に巻き込まれた>
2019/04/27 06:00 日刊ゲンダイ
北朝鮮拉致被害者の家族会は、安倍晋三被害者の会とも言える。関係者が高齢化する中、問題は長引いたまま。安倍は拉致問題で名前を売ってきたが、北朝鮮を利用しているだけ。これまでも「北朝鮮情勢が緊迫してきてから、安倍さんはすっかり元気になって、『ツキがまわってきた』と側近たちに話しています」(週刊現代)、「『(安倍周辺から)北がミサイルを撃ってくれないかな』という声があがっている」(日刊ゲンダイ)といった官邸関係者の声が報道されてきたが下種の極みである。
第1次安倍政権は閣僚の不祥事による辞任ドミノでつぶれたが、第2次政権以降は何があっても絶対に辞めず、ほとぼりが冷めるまで世の中をごまかし続ける作戦に出た。性的暴行や盗撮が発覚し自民党を離党した田畑毅の一件をはじめ、党内でゴタゴタが続く中、例によって安倍の十八番が飛び出した。「次は私自身が金正恩朝鮮労働党委員長と向き合わなければならないと決意をしている」(3月5日)。
このセリフ一体、何回目?
「次は」「今度は」「私が直接向き合って」「改めて意欲」……。有言不実行。「オレオレ詐欺」ならぬ「アタクチ詐欺」である。
これまでの安倍の言動は支離滅裂だ。
「対話による問題解決の試みは無に帰した」と断言しておきながら、「私は北朝鮮との対話を否定したことは一度もありません」と平気な顔で嘘をつく。昨年5月、トランプが米朝会談をキャンセルすると、いち早くトランプ支持を打ち出し、やっぱり会談することになると「会談は必要不可欠だ」とひたすら追従する。「拉致問題は安倍内閣が解決をする」と言っておきながら、いつ解決するのかと聞かれると「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはない」。ただのホラ吹きでしょう。
デマも流しまくり。2017年9月、NHKは政府の発表として「北朝鮮のミサイルが日本の領域に侵入」と報道。自民党の中でもまだ正気を維持している石破茂は情報を否定。「このようなことを繰り返していると、やがて国民の政府に対する信頼が失われる」と苦言を呈した。
でも、北朝鮮のおかげで安倍政権の支持率はアップ。こんな茶番にいつまで付き合うの?
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この筆者は、安倍晋三はアホではなく、明確に「バカ」と認めている。
ところで、アホは漢字では「阿呆」、バカは「馬鹿」と書くが、その違いは、「アホとバカの違いって何ですか? 」というネットお得意の質問室を参照してもらいたい。
大阪12区衆院補選において自民党推薦者の応援に入った安倍晋三は候補者を置き去りにして、なんばグランド花月で吉本新喜劇の舞台に登場し、大阪に媚びるようなギャグを口にしたのだが、場内には笑いはほとんど起きず、デイリースポーツが「安倍首相 吉本新喜劇でスベる『ほんまに本物です!』、反応今イチ、飛び入り出演」と見出しを打つほど、サムい空気だった
と報じていた。
安倍晋三首相が吉本新喜劇に登場!!
— SHIβAR? (@shiba_0302_) 2019年4月20日
会場からは驚きが??#安倍晋三#吉本新喜劇#大阪#G20#ドリルすな pic.twitter.com/STKYkp7zgO
まさに場違いなところで平然と、自己アピールをするために吉本新喜劇を「政治利用」した安倍晋三は「アホ」なのか「バカ」なのか。
「阿呆と馬鹿は、どちらが下なのか?」という分析では、「馬鹿は死なないと治らない」、「「馬鹿はつける薬がない」らしい。
しかし、あるブログでは「初老の小学生・ペテン総理」と揶揄されるほど学力や知的水準はかなり低いのは確かである。
一貫校に入りながらもすんなりと中学校には進めないほどの学力のため、平沢勝栄が安倍晋三の家庭教師をしていたという話は有名だが、さらに、安倍晋三があまりにもバカすぎて定規で頭を叩いたらしいという話もあり、それは平沢勝栄の「愛のムチ」と美談仕立てに語られているが、結果的には「安倍の無知」だったという。
政治家としては単なる阿呆でも馬鹿でもないが、狡猾な人間であることは確かである。
ある人が丁寧に調べて作成した「私の履歴書 安倍晋三」を熟読してもらいたい。
読めば読むほど安倍晋三とは徹底的に戦わなくてはならない、とオジサンは思う。