「当事者主義」の大きな試金石となりそうな8月1日の臨時国会。
国会に行くれいわの2人に「何ができる」等を言う人に申し上げる。優秀な2人だが、国会にいるだけで絶大な効果をもたらすんだ。バリアフリーがどう進められるか、その国会をどう運営するかが報じられ、日本のみならず世界から注目されるんだ。それこそ民主主義の可視化であり、お釣りがきて余りあるよ。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) 2019年7月27日
一部ファンからは「幻滅した」と言われている「モーニングショー」のコメンテータ女性。
birthday suit は英語のイディオムで(誕生日のスーツ)すなわち「全裸」を意味します。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2019年7月28日
女優さんであれ、出版社の社長であれ、物品のやりとりやツーショット写真の流出を通じて、様々な思惑やら関係やらがあからさまに露見してしまうわけで、つまり、隠し事はできないということです。 https://t.co/4KwD6sPfwW
最近、流行っているのが、「この人だ~れ?」
血筋は一流だけど
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2019年7月27日
貫禄は二等兵
滑舌が三流で
脳みそは与太郎
取り巻きがゴロツキで
親友はロクでなし
性格が七面倒くさくて
先行きが八方塞がりで
悩みのタネが九条って
誰だ?
「1~9」までの語呂合わせは良かったが、上記の質問で一つだけ正しくないことは、決して「脳みそは与太郎」ではないという事。
言い換えれば、「頭脳明晰」ではないが、己の保身と欲望達成のためなら類を見ない「狡猾」な発想の持ち主と言えよう。
御厨貴・東大名誉教授(政治学)と松原隆一郎・放送大学教授(社会経済学)の2人が、この狡猾な男の今後を語っていた。
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<安倍首相「再々登板」の筋書き “プーチン方式”ならポスト安倍は?>
2019.7.24 AERA dot
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松原:参院選後、永田町はどうなるでしょう。
御厨:安倍政権がどこで終わりを迎えるかというのが次のポイントですな。私は安倍さんがまっとうな理由で辞めるとは到底、思えない。えっ? こんなことで、と思うことで最後は辞めるんじゃないかと思う。
松原:具体的には。
御厨:体調不良か、精神的に崩れるかもしれない……。
松原:自民党内では安倍4選論が浮上しますね。
御厨:次の総裁選びは難しい。次の総裁が誰になるかで党分裂だって起こる。
松原:分裂ですか?
御厨:そういう点で、自民党にとって、「総裁任期は連続3期9年まで」というルールを変えてでも、安倍さんが続投するというのは意味があるわけですよ。
松原:なるほど。
御厨:安倍さんが首相の座を降りるのには、いくつかの筋書きがあります。安倍さんがわざといったん降りて、別の人にバトンタッチする。だが、それが結局、大失敗し、もう一度、党内から「やっぱり安倍さんじゃなきゃダメだ」という待望論が巻き起こって、復活するというシナリオは本人も思い描いていると思います。
松原:安倍さんの次に総裁になる人は誰でしょうかね。マスコミの世論調査では必ず、小泉進次郎氏、石破茂元幹事長の名前がトップに挙がります。
御厨:そもそも、党内には人材がいないんだ。安倍さん自身が後継者をつくる気がないんだから。
松原:そういう意味では、プーチン方式というか、一回首相の座を降りて、また返り咲くシナリオはあながちないとは言えない。
御厨:安倍さんの母方の祖父の岸信介元首相の回想を読めば、おのずと方向性が見えてくる。岸さんは再登板できなかったが、2、3度と首相はカムバックして長くやったほうがいいと思っていた。そのほうが良い政治ができるとね、4度やった伊藤博文を挙げている。
松原:安倍さんの通算在任日数も吉田茂を超え、大叔父の佐藤栄作もまもなく抜き、安倍さんより長いのは明治時代の桂太郎だけになる。第1次安倍内閣が退陣したのが2007年9月。それから第2次安倍内閣が発足する12年12月まで、安倍さんは5年間、野党も経験し、強くなった。
御厨:野党を経験し、再登板するのは、祖父が予言し、狙っていたんですよ。そのとおりになった。
松原:ならば、ポスト安倍の首相候補は? 今、岸田文雄・自民党政調会長、菅義偉官房長官、石破さんの名前が挙がっています。
御厨:岸田さんはどうだろう。言うことが優等生でいい人だけど、リーダーの器としては疑問。だから、次の総理は岸田さんにやらせて、案の定、うまくいかなければ、「安倍さんを待ってました」となると考えているかもしれません。
松原:自分より年上で70歳の菅さんのほうが、安倍さんがもう一度、首相の座に返り咲きやすい気はしますけどね。
御厨:石破さんも総裁候補だと言われ続けてますが、立ち枯れしないでよく来たものだ。
松原:石破さんもあれだけ冷や飯食わされて要職からはずされたら、まわりから人がどんどんいなくなっちゃいます。
御厨:言えば言うほど唇寒しになっちゃう。石破さんは器量はあるんだけど、もったいない。
松原:岸田さんより少し若い河野太郎(外相)、片山さつき(地方創生担当相)、野田聖子(前総務相)、稲田朋美(元防衛相)さんらの世代は存在感がない。本来はこの年代で10人くらい総裁候補がいてもいい。その意味では、一番自民党を壊しているのは安倍さんですよね。
御厨:その横で一番、役に立っているのが麻生太郎さん。麻生さんはヒール役に徹しているから。何を言おうと、何があろうと絶対にクビにならない。だから失言は全部、彼が言うことになっているんじゃないですか。最近は新聞も大きく取り上げないんだよ。
松原:モリカケ問題で、担当官庁が公文書改ざんしても辞めなかったんだから、年金の報告書を受け取らなかったくらいでは辞めない。
御厨:それはね、安倍さんが守ろうと思ったら守れるということをみんなに示したんですよ。そうすることによって、自民党議員はやっぱり安倍さんでなけりゃと思うわけだ。とにかく盟友は守るというのは、自民党の中では効くんですよ。
松原:それを助長しているのが、だらしない野党。政権側に見透かされている。参院選前の国会でも2千万円年金問題で自民党に衆議院解散をチラつかされると、本当に解散したらどうしようと、腰が砕けて追及の動きが止まってしまった。
御厨:立憲民主党の枝野幸男代表も口では安倍政権はダメだとは言うけどね。
松原:安倍さんは「悪夢の民主党政権」というフレーズを繰り返して使いました。野党は抗議していたけど、逆に全く民主党時代を反省してないんだなという印象が強くなるんですよね。
御厨:自民党では昔、党人派と言われたおじいさんたちが国会を仕切っていたわけですよ。またかつて、社会党の左派がなぜ、あれだけ強かったかというと、暴露ネタを左派が仕込んで、それを官僚に知られずに国会の委員会かなんかでぶち上げて、ボッとスキャンダルに火をつけた。そういうドラマがいくつもあったが、今の野党はそれをやる力量がないから。
松原:年金だけでは老後、2千万円不足という話自体は、最近では週刊誌がどこも似たような特集を組んでいるので、国民はみんな知っているでしょ。本気で国会論戦したら、非常におもしろいテーマだったのに。
御厨:野党がそこに論戦を持っていかなかったところが、やっぱりやる気がない。そして、やらなくてもいい党首討論をやった。党首討論にこだわったのは野党のほうで、参院選前にテレビで放送され、自分たちの姿がメディアに出るからという理由もせこい……。
松原:憲法改正案とかは、いちおう旧民主党も出したし、公明党も出したりしているわけですけど、年金について自民以外はぜんぜんやってこなかったイメージが強い。野党の間で意見が割れたり、揚げ足取りしている場合じゃない。
御厨:理念というほどの理念が既にないんじゃないですか。
松原:立憲の枝野(幸男)さんの国会論戦を聞いても主張したいことが特にあるわけでもない。ただ、野党第1党の座には、こだわっているように見えます。
御厨:枝野さんが一番、排除の論理が働いている。国民民主党をいかにたたくか、そういうときだけギーギー言う内ゲバ体質のように見えます。彼が一番恐れているのは立憲が野党第1党の座を滑り落ちること。国会のしきたりから言うと、いちおう与党の総裁と野党第1党の代表というのは対等に扱われるから、気分が悪くないはずです。
松原:与党になろうと思わず、野党第1党が居心地がいいんですね。
御厨:安倍さんがしょっちゅう、海外へ行って、国賓としてプロトコルで優遇されてるでしょう。そういう待遇が好きだというのと似たようなもんでね。野党第1党のポジションというのは枝野さんにとっては絶対譲れない。
松原:立憲の国会通信簿はE判定ですね。
御厨:枝野さんの小さな幸せは、国民にとってちっとも幸せではありません。
松原:国民民主党の玉木雄一郎代表とは御厨さんは何度も話をされています。
御厨:彼はどう見たって、自民党から出るのがぴったりくる人。玉木さんには、私が「時事放談」(TBS系)の司会をやっているころ、出演してもらったけど、ひとことで言えば、余裕がない。明日、予算委員会で何か発言しなきゃいけないというときには、それで頭がいっぱいのように見えた。スケジュール以外のことにまで手がまわらないんだよ。
松原:玉木さんは財務省出身で、顔もいいけど、存在感が希薄ですね。
御厨:しゃべっていることが野党というより、官僚の代弁のように聞こえる。彼の理論はわかりやすいんですよ。けれど、国民民主って何ですかって言ったときに、アッとなっちゃうところがある。頭の切り替えがよくできていない。国民民主の通信簿は「採点不能」です。
松原:日本における中道右派は今、日本維新の会ですね。でも、維新の特徴は下品。トンデモ発言の丸山穂高議員とか、維新を除名されたとはいえ、いかにも維新という個性はある。この存在感は、国政の政党としてはいかがなものか。採点はEです。御厨:旧民主党にとって必要なのは、さっき松原さんがチラッと言ったけれど、本当の意味で反省すること。彼らが政権時代、官僚と一緒に出した政策は必ずしも国民にそっぽを向かれるようなものではなく、今の時代にも通じるような斬新なものもたくさんあった。安倍政権は民主党政権の政策を上手に引き継いで、次々と実現させている。
松原:安倍さんは何でもあり。それで野党も反対しにくい。今国会で政府は54くらい法案を通しているんだけど、内容が子育て支援とか子供の虐待防止とか、野党は反対できないようなものばかり。
御厨:そう、そこが安倍、菅官(義偉)房長官のコンビの巧みなところ。菅さんならやってくれると官僚がわかっているから、お膳立てして、次々と持っていく。
松原:旧民主党が悪は官僚だ、埋蔵金もあると言ったのは、反省しないとどうしようもないですね。
御厨:そこが第一の反省点。民主党政権がつぶれたとき、官僚は使えると思った議員は全部、唾をつけておさえたんですよ。イデオロギー関係なく、各省庁はみんなやってましたよ。たとえば、辻元清美さんのところへは国土交通省のお役人はある時期まで通って、政策のご説明をしていた。
松原:辻元さんは国土交通副大臣をやってました。
御厨:ある国交省の官僚は辻元さんって社民党出身だけど、実務者としての能力は高いと言っていた。だから、自民党政権に戻っても官僚らはもう一度、政権交代があっても動けるように民主党の有望な議員らにも渡りをつけていた。だが、安倍政権が長く続き、官僚も離れていった。
松原:民主党時代に活躍した松本剛明(元外相)、細野豪志(元環境相)、長島昭久(元防衛副大臣)はみんな自民党へ行ってしまった。
御厨:自民党が一本釣りをしたわけだ。参院選で自民、公明、維新の改憲勢力で3分の2を割り込んでも、国民民主の議員らを一本釣りして足していけば、勢力は維持できますね。
松原:連立を組む公明党の存在感がなくなっています。
御厨:公明党は今、一番困っているんじゃないですか。要するに、もう独自性を発揮するところが何もない。自民党と組んで、いつの間にかドツボにはまって、自民党の言いなりになってやっている。
松原:維新の松井一郎代表が仕掛けた4月の大阪市長、府知事のW選で、公明党は自民党と組んだけど、完敗。負けた途端、参院選では維新にすり寄りましたが、これじゃ現場がついてこなくなるんじゃないですかね。
御厨:公明党の山口那津男代表はいろいろ取り繕うような発言をしているけど、この党は自民党から離れるなんてできませんよ。だって、20年も自民党と与党関係を結んでいるんだから。これはもう出られない。公明党は衆議院を抱えている限り、切り崩されもするし、自民党と組む必要が出てくる。楽になるためには衆議院を捨てるべきだ。昔のように参議院のみで戦えと言いたいね。衆議院でやった議案をもういっぺん、参議院できちんと議論するのがわが党の方針であるとやれば、それは迫力が出てくる。
松原:安倍さんが一番、長い時間をかけて公明党を潰している感じですね。
御厨:ずっと抱きつきスリみたいなもんですね。公明党が存在しているだけでいいとするならば、通信簿はDだな。
松原:共産党は?
御厨:わが国会通信簿では、共産党という党名ではダメだ、党名を変えよと長年言っている。私は、本当の意味の開かれた政党にすべきだということを言って、共産党の志位和夫委員長から「それだけは絶対にやらない」と言われた。
松原:ははは。
御厨:党員が年を取ってきているし、若い人がほとんど入らない。青年部と名乗って出てきたら40代だったり。赤旗を配っているのがもう70代のおじさんだったりするわけです。そういう状態ではなかなか厳しいと思うのでD。
松原:山本太郎のれいわ新選組はみんなおもしろがってますね。比例から出た安冨歩・東大教授は、あの世代の学者ではエースですよ。ビジュアルはトンデモないが、偉いんですよ、彼。
御厨:ちょっと、化けるにしても化け方が遅すぎた。風を起こすには彗星のように現れる輝きを持った人が必要だ。かつての小沢一郎がそうだったけど、山本太郎に果たしてできるのだろうか。れいわの通信簿はCはやりすぎなのでDだね。
松原:社民党はもはや存亡の危機です。採点不能。
御厨:安倍官邸はドラマ性は低いから通信簿はCだな。二階俊博幹事長が率いる自民党は官邸と一体のような存在だから、Cマイナス。
松原:それより上は無理ですね。安倍さんを官邸から追い出すような政変も党内では起きないでしょう。
御厨:まぁ、まだ安倍一強というのがしばらくは続くでしょうな。安倍さんがいなくなれば、麻生(太郎)さん、二階さん、菅さんもいなくなる。そしていずれ、誰もいなくなってしまったりして……。
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「他にいないから安倍晋三」というのが現在の自民党。
そして代わる政党がないからと「自民党」を支持する20代、30代。
しかし必ず安倍晋三の時代は終焉を迎えるのだが、それまで日本の分断された貧困層が生き残れるのか。
昔は「百姓一揆」がしばしば起きていたが、残念ながら日本の「99%」の一揆は決して起こらない。
おそらく早めに総選挙が行われる可能性が高いが、政権交代には至らない。
次期総選挙には「山本太郎」がどこからは未定だが必ず立候補するという。
弱体野党はバラバラならば完全に埋没してしまう。
おそらく、それまでには「国民民主党」は分裂していることであろう。
多くが立憲民主党に移り、衆参共に野党第1党になれば、枝野幸男も「野党共闘」に本格的に取り組むだろう。
やはり安倍晋三には「真っ当な理由」で辞めてもらいたい、とオジサンは思う。