ルーツを辿るために車でプップゥーと出かけた先に、私の旧姓と同じ名の郵便局がありました。
少し迷いましたが、やおら、局内に入りました。何か買って話の糸口を掴もうと、”ハガキ5枚ください”と260円を差し出しました。
”あのう、少しお伺いしたいのですが・・””はい、何でしょうか。”
”この郵便局名、ちょっと珍しいですね。このことを少しお伺いしたいのですが”
昨年赴任したばかりという若い男性は奥から昼食中だったのでしょうか、局長らしき人に相談に行き、その方が出てきました。
”この辺りはこの局名の地域なんですか?”
”いえ、今はこの郵便局の名前くらいでしょうか。昔はその名称の村だったと聞いています。この郵便局は明治6年に開局して以来ずっと変わらずこの名称のままです。”
”昔は一面、田や畑で、秋の実りの風情がこの名前になったと聞いています。それでも合併で周りに合わせて名前を変えようか、いや残そう、と言う事で今に至っています。この苗字の方も時々こられますよ。”
”実は私も旧姓がこの名字で、偶然こちらの名前を見つけたんです。祖先がこちらの出身と聞いていました事ですもので、ちょっと気になって来て見たのです。ずいぶん昔の事です。”
”そうですか。私も〇側と言いますが、この地にずっと居る者ですが、村の神社か何かの〇側に住んでいたのかなあ、と思っています”
などと、ホンの数分、会話を交わして郵便局を後にしました。
初めての方に取材と言うか、ものを尋ねた経験もほとんどなく、まして自分に関連した事を聞くのは気恥ずかしくもあり、早々に会話を切り上げてしまいました。
そうか、やっぱり親が言ってた通りだ。苗字の由来はここだったんだ、発見できたんだ!
ただ、読みを間違えられるのは、この読み方での有名人がいないからか。誰か良い事でこの呼び名を広めてくれないかな・・
甥が甲子園に出た時も間違えて読まれたり、イントネーションが全く違ったり、およそ普段の呼び名で呼んでもらえなかった。甥のプロ野球入りが実現していたら、その問題は少しは改善していたかも・・遠い夢でした。