池上永一著『テンペスト』を読み終えました。図書館のハードカバーの本は決してきれいではありませんでした。長らく借りている人もいたからかでしょうか。
琉球に関しては何一つ知りませんでした。2年前にNHKでテンペストを放映していたのを見ようとした時、ちょうど寧温の父の斬首シーンだったので、心が拒絶してしまい、以降、見続ける気が失せてしまいました。
暴力、残虐、スリリングやオカルトなど、これでもか、と言わんばかりの作品も多いですが、私は全く受け付けません。見せ場として、それらなしでは視聴者が離れてしまうのかもしれませんが、私はそういうシーンがあれば、見たくなくなります。
ですから結局、見逃した作品ですが、今回は仲間由紀恵さんのイメージで手にした本でした。
全く知らない世界のお話でした。現在、沖縄好きな人が多いですし、移住する人もいますが、是非、沖縄、いえ、その前の琉球の歴史も知っていて欲しいと思いました。
明治の11年くらいまでは他の国だったのですね。台湾とは仲が悪かった様ですし、清と薩摩藩(日本ではなく、藩の強権)との狭間で、500年、王国を確立してきていた国だったことは、学校の日本史の時間には、触れもせず、ですよ。
太平洋戦争で民間の人々が被害を被った悲惨な地で、今も辺野古の埋め立てなど、近代のことなら、特に8月などは新聞やテレビで目にしない日はないほどですが、琉球は知らなかったなぁ。
島が位置する緯度経度が運命を左右したのでしょうか。それでも、そこで王国の文化は成熟していってたのに・・
小説に仕上げる小説家の力量にも敬服です。作者はどれだけの愛を琉球に感じているか、僭越ながら痛いほど感じました。
そんな民族の矜持を、今も誇りにしている方々も多いのでしょうね。
読後感は?悪くないですよ、複雑ですね、ショックかもしれない。
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