愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

弱虫わんこ

2009-07-27 22:14:25 | 日記
      
 
☆こわい! こわい……
 今朝もまたシェラが5時過ぎに起こしにきた。
 呼吸を荒くしてしきりに不安を訴えている。何が不安なのだろう? 今朝は風が強かったのでそのせいかもしれない。風や雨に敏感な子である。天候の変化の先に雷鳴を予感するからだろう。

 子犬のころは花火の音や雷鳴にまったく動じなかったシェラだったのに、1歳の春あたりから花火や雷の音におびえるようになった。半端じゃないおびえ方だ。ブルブルふるえて、激しく喘ぎ、よだれがすごい。このまま悶絶して死んでしまうのではないかというくらい怖がる。
 
 3歳のころ、長野・戸隠までキャンプに行った。夜、飯綱温泉のアゼィリア飯綱という宿まで風呂へ行ったとき、リアシートの窓は全開にしてシェラをひとり駐車場の(まだムギはいなかった)クルマに残した。小一時間してクルマに戻るとクルマの目の前で宿泊客の若者たちが盛大に打ち上げ花火をやっている。まとめて数発ずつに火をつけて……。

 シェラは半身をクルマの窓から乗り出していた。もし、リードでつないでなかったら窓を乗り越えてどこかへ逃げ去っていたかもしれない。
 若者たちは、そんなシェラにまったく頓着していなった。ぼくの目にもシェラは花火を喜んで眺めているように見えたくらいだった。
 
☆地獄の季節
 シェラにとって夏は地獄の季節である。暑さに加えて、花火大会があり、近所の子供たちの花火があり、ときおり、雷が鳴る。夕がた、子供たちのはしゃぎ声が聞こえただけでおびえ、風が吹いただけで怖がる。
 
 最近まで、花火の音には鈍感になっていた。女房は耳が遠くなったのじゃないかと心配したが、理由はわかっていた。
 3年ほど前のゴールデンウィークに長野・松本市街を見下ろす山の上でキャンプをやった。このとき、連日、朝から花火の音にさらされた。松本市の各所で、連日、何かイベントが開かれているらしく、その開始の合図の花火だった。そんな繰り返しでさすがのシェラも慣れっこになってしまったらしい。3日目、突然、動じなくなった。
 
 以来、しばらく平穏な夏がつづいた。
 やれ、やれと思ったのもつかの間、またここへきて、花火や雷鳴に対してナーバスになっている。
 たしかに向こうっ気だけは強いけど、それも弱虫の裏返しでしかない。ひたすらに気の小さいわんこである。飼い主に似て……。
 シェラに輪をかけて弱虫なのがムギのほうだけど、どういうわけか、幸いにして雷や花火にはまったく怖がる様子がない。写真のようにシェラがバクバクになっている脇でシラーッとしている。

 二匹そろってパニックになられたらたまったものじゃないだろうと思う。

【写真=3年前、雷に慌てふためいて浴室に逃げ込んだシェラ。シェラにつきあったムギは雷よりも自分たちに向けられたケータイが怖い】