愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

足に異常が!

2009-07-29 22:14:14 | 日記
☆高齢犬の宿命
「シェラの左足がおかしいのよ」
 昨夜、寝ようとしていたぼくに女房が少なからぬおびえを含んだ声で言った。今しがたもしきりに舐めていたし、夕方の散歩のときも心なし歩き方がいつもと違っていたという。

 自分自身に関してはもちろんだがおよそ病気に対してすぐにナーバスな反応を見せる女房殿である。ここで「めんどうくせなぁ」なんてリアクションを見せたらえらいことになる。「なんでもないさ」と思いながらも、「どら、どら」と言って、ベランダとの敷居を枕に寝転がっているシェラに声をかけて左後脚の、人間でいえば膝の横あたりをさぐってみた。
 
 つい先ほどまで舐めていたのがわかるほどたしかに濡れていた。その中央にポチとしたイボがあった。直径は2ミリ程度だが、長さが5ミリほど。
 老犬になると、イボができやすいというのは何度となくお医者さんから聞かされている。
 実際、シェラの腹部から脇の下にかけて、脂肪の塊と思えるポニョポニョした大小のふくらみがいくつかある。支障がないかぎりはあえて削除する必要はないし、切除してもすぐにまたできるだろうから様子を見ていようというお医者さんの助言にしたがってそのままにしている。
 
 若いときから皮膚に脂肪の塊ができやすい体質の子だった。背中に10円玉くらいの腫物が何度かできて、切除したこともあったが、たいていはいつのまにか消えていた。
 しかし、10歳を前にしたあたりからできはじめた腹部の大きなポニョポニョは位置を少し変えたり、ふたつに分かれたり、また合体を繰り返しながらわずかずつ“成長”していた。
 
 老犬の中には背中にイボをたくさん背負っている子もいるという。症状はさまざまらしい。きっと、個体差があるのだろう。ムギもときおり小さな脂肪の塊ができることがあるけど、高齢だからできやすくなっているという兆候はない。

☆イポ1個切除で10万円なり!
 3年ほど前、動物病院を変えた。ムギの前脚にできた小豆大のイボを診てもらったとき、「何でもありません。ただの脂肪です。でも、じゃまだろうから切りましょう。明日、午前中に預けてもらって夕方にはお返しします」ということで手術をした。
 夕方、引き取りに行ったらイボはきれいになくなり、直径2、3ミリのピンクのきれいな地肌が見えた。
 手術というほどの手術ではない。しかし、請求された金額は10万円。
 う~ん、いくらなんでも……ということで、二度とそのクリニックへは行かなくなった。
 
 横浜・都築にあるそのクリニックは、開院して間もなくから通っていた。だんだん繁盛してくるにしたがい少しずつ様子が変わっていった。とにかく、何でも金を巻き上げようという魂胆を感じはじめていた矢先だった。
 
 10万円の根拠には、クリニック側にも言い分はあるだろう。全身のレントゲン検査をしたし、血液検査までやった。病理検査も……。
 しかし、たかが小豆大のイボくらいでやるべき検査とは思えない。以前、ほかの病院でシェラの背中の腫物を切除したときは納得できるほどのリーズナブルな料金だった。

 小さなイボ1個に10万円はどう考えても法外としか思えなかった。(つづく)