どんぐり眼日記

昔は日々の日記として、今は見た映画の忘備録として更新しています。

ラストシネマキャバレ-2

2006年01月21日 | 自主映画
昼の「シルク」の上映が終わって、外に出るとすっかり雪で辺りは真っ白な銀世界。
そして入り口には大きな花壇があった。お店の開店祝いとかによく出てるあの大きな花の事です。最後の上映にそういう花が届いたのです。
なんと、それは僕宛で「油揚げの儀式」のDVDの発売元のオルスタックピクチャーズさんから贈られたものでした。そういうのを贈られた経験って葬式以外では無かったからビックリ!
そして、やっぱり嬉しかった。デカイのできっと高かったんだろうと思います。感謝!
シネマキャバレ-宛にも女優の上村さんからの電報が届き、その心使いに感動した。
今日の上映は「油揚げの儀式」DVD発売記念の上映イベントでもあるので、是非ともこの上映会にてDVDの先行発売がしたかったのだが、現物が届いてなかった。上映までにDVDを手元に入れられるかが上映まで微妙だったのだが、販売元の社長さんがわざわざ会場まで運んで来てくれた。感謝です。早速、会場に50本並べて展示する。
僕も初めて完成したパッケージを見るので、やっと形になったんだ~と感動。
そうこうしてると時間の経つのも早くて上映時間が迫ってくる。今日は限られた時間の中、最後だからと沢山の映画の上映をする事になってるので作品本数が多い。テープの頭出し等の準備に
取り掛からなくちゃ!という状況。
DVD販売元の社長さんと話したい事や聞きたい事もあったが準備を優先して話せず、社長さんは普段からおとなしめな方なのであまり話をしてないのですが、某常連のお客さんの激しい質問やトークに攻められていた様子。僕の聞きたかったような事もいくつか聞いてる様子で準備しつつも僕も耳を傾けていましたとさ。
続々と上映監督も到着して、数人のチラシ折り込み等の希望者も来て、お客さんも集まり始める。外は雪でもしかしたら今日はそんなにお客が来ないかもとのプチ心配はどこへやら?
上映開始時間には、ほぼ満席状態となっていました。次から次へと人が来るので入り口付近は
外の空気が入り寒かったけども、心は暖かかったものです。
いよいよ、上映開始。司会のトック嬢が素晴らしく完璧な司会ぶりを披露。改めて最後尾の列からその姿を見て、なかなか完成されたいい上映会のスタイルが出来てたのになぁ~と最後の上映か~と思ったり。しかし、今日は上映本数が多いからと進行が巻き気味で余裕が無い進行だったのが、ちょっと残念。いつもの余裕が本当はやはり必要だったなとも思う。
そんな訳でいつもの「シネマキャバレ-」のポーズで上映開始です。
明日上映の映画「寅蔵と会った日」の予告篇の上映と告知の後、シネマ愚連隊の「餓鬼ハンター」の上映。この映画は何度も見ているが、この娯楽作を最初に見れるのは良かった。
最初でいつものシネマキャバレ-の楽しいムードに包まれたと思います。
あっという間に終わり続いて「トックにチープだぜ。」の上映。こちらは初公開作でどんな映画だかは謎でした。司会のトックちゃん主演の映画。オープニングの映像が一番印象的でただ歩いてる姿ですが絵になってて何が起こるのかとワクワクしました。効果音のおかしな使い方が僕的には大好きでクスクスと笑えたのですが、その後の展開はちょっとスローな気がしました。不思議な味わいもあったのですがトックちゃんにはもっと弾けて欲しい気がした。っていうか声が聞けないのが残念!普段のトークの感じも面白いのでね。そうこうしてると突然、エロ坊主松本さんの登場でビックリ!しかもアクションを延々と繰り広げる展開に。その編集テクやアクションの動きに感心。そして最後のオチはなんじゃそりゃでちょっと良く分からなかったのですが、頭ポワ~ンななんか不思議な面白さを残し映画は終わりました。
次に短い映画を連続上映。加藤の作ってる「Hungry Boy」の予告。加藤の絵画の世界観が実写の立体で表現されている。人形アニメという手間のかかる作業なので完成はいつになるかは分からないが、その完成をとても期待し楽しみに出来る映像が見れました。最後までやり通して完成させて欲しい。次に「MILKMAN2」の予告篇の上映。これは本編早く完成させなきゃです!
今日、上映した予告は最後が今までのものとは少し違うバージョンでの上映でした。次に「変身」のオリジナルの編集版の上映。昨昨年末のTV放送を見た人はどれぐらいいたのか分かりませんが、見逃した人とかにも見てもらえる事が出来て、後で喜んでくれてる人もいて上映出来て良かったなと思った。次に新作の超短編「り」の上映。出演者に見てもらえて良かった。内容はなんじゃこりゃ?な感覚のものとなっておりますが、観客を???という感覚には出来たと思う。それがどうしたの?という不思議な感覚?案外、何度か見てると変な面白さが出てる気もしてきた。予想通りの?なお客の反応が僕には面白かった。まぁ、1分という短い映画なのでこういうのもありでしょ。次に「油揚げ」の脚本の谷村の大学時代の8mm短編「夢みてたころ」と「Trouble」の上映。画質は悪かったけど僕にとっては懐かしい映画でした。谷村らしさが出ている。しかし、2本目の音質の悪さは致命的で作品の面白さを半減させていた気もする。本編に入っている爆笑がちょっと実際の会場との温度差の違いで寒いものになっていたのが残念!
今日は全体的に実際に雪で寒かったというのもあるけども会場から笑いがなかなか起きない雰囲気でちょっと盛り上がり的には残念な所はありました。
次に鶴岡監督の「VISITORS 1」の上映。これは本当は「油揚げの儀式」を見た後に見てもらいたかった映画ですが、前半の上映の最後を明るく締めてくれる娯楽作で楽しく見れました。
しかし、上映テープが上映の寸前ギリギリに届いたという事と舞台挨拶、で、なんか叫んでそのまま消えたという、彼らしいといえばそうなんだが、その行動にははっきり言っていい印象は受けなかったなぁ。なんやねん!ってな。まぁ、ええけど。勝手にしやがれ!だ。
そして、休憩時間を挟んで後半戦「油揚げの儀式」の上映です。
DVD発売元の人達も最後まで立ち見で見てくれた。会場も満員でもはや人の熱気で暖かくて途中でコートも脱ぎましたとさ。殆どのお客さんは一度この映画を見た事のある人達でしたが、思ったよりも初めて見たという人がいた事が分かり、見てもらえて良かった。
上映後に販売したDVDも何枚か売れて良かった。

今日は加藤は風邪で本当に辛そうだったのが見ていて心配でしたが、最後という事で交流会も今までも例の無い程の人数が残り盛り上がりました。そして、そのまま一部は朝までコースです。
明日は仕事だが結構、遅い時間まで大阪芸大仲間と共に起きてて語り、途中、ラーメン食べに出たりして朝を迎えました。早朝に床でダウンして少し寝ましたけど。

とりあえず、シネマキャバレ-は一度終わりましたが復活を望む声もあるし、SCUM2000の仲間達とまた面白い事を続けたいので、いつの日か再開出来るようにしたいな!と改めて思いました。


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ラストシネマキャバレ- 1

2006年01月21日 | 自主映画
今日は最後の池袋のSCUM2000でのシネマキャバレ-でした。
シネマキャバレ-は毎月の仕事のような遊びのような楽しみでもありました。3年間、上映イベントを続けてきて色んな自主制作映画の作家さんや役者さん達と知り合えて、色んな映画を無作為に毎月見る事が出来た事は面白かったし、又、刺激にもなりました。このシネマキャバレ-で知り合った多くの人達と遊び感覚をひとつのテーマとして楽しく気の狂った映画の制作も出来ました。それは、未だ完成しない「MILKMAN2」です。とにかく、もっともっと遊びたかったぐらいですが、遂に、会場であるSCUM2000の大家からの一方的な都合により閉鎖しなければならない事態となってしまい今日で最後の上映となったのです。
SCUM2000との出会いから最初の関わり、シネマキャバレ-の始まりまでについては、まもなく発売される「まぐま 14号」という雑誌に記事を書いてくれとの依頼があり書いたので、興味のある方には読んでいただきたい。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kk-cross/index1.htm
そこでも書いたのだが、僕にとっては「油揚げの儀式」という映画の完成試写からスタートしたようなもので今日の最後の上映にもこの映画が上映出来たという事はなんだか感慨深いものもあり、同時に何か一つの区切りが付いたような感覚さえ覚える。
シネマキャバレ-というかSCUM2000という空間はアンディ・ウォーホルのファクトリーのような空間になればいいなとぼんやりと思っていた。もちろん同じにはならないが似た感じは少なくともあったように思える。基本理念はなんでもあり、オープンハウス。色んな人達が集まる自由な空間。何かをする為に何かを強制する訳ではなく、ある意味、傍観者?としてその場にいる感じで何かが起こるのを待っているような感じ。その中から自然発生的に色々な事が始まっていった。それを持続する事が大切であった。SCUMとはクズ野郎とかそういう意味。2000人のクズ野郎どもが集まってそれぞれ好きな事をやってお互いに刺激を受けたり出来れば幸せ。はたして2000人ものクズ野郎が集まったのだろうか?数えてないから分からないが多くの人が3年間の間に訪れてくれた。(クズ野郎という響きは悪いかもしれないが僕の使ってる意味としては素晴らしい人(仲間)という意味。くだらないというのは面白いという意味でアホとは格好イイという意味でも使用していますので、あしからず。)

本日は「SCUM野郎と仲間たち」というイベント名。「油揚げの儀式」のDVD発売を記念したイベントでもあった。
昼には別の上映会が行なわれた。「シルク」という4時間の長編を2時間にした一般公開版の試写がありました。4時間版も見てるのでどのようになったかとても興味深かったのですが、上手く編集されており感動的な場面ではしっかりと胸に来るものがあった。その為に前半部分の描き方が少々強引で展開が早い所はテンポ的にはいいのだが、ちょっと感情というかどうしてそうなったかの説明がないまま進行するのでちょっと残念な気もした。しかし、4時間を2時間にしてる事を考えるとしかたのない事だし、後半の1時間で十分伝えたい事は伝わるので失敗とは言えないし逆にお見事とも言える。息子との再会シーンに関しては4時間版よりもぐっと来たかな。一本の筋がしっかりとした作りになっていて見やすい。最後の電話ボックスのシーンは無くても良かったと思えた。それを無くしてその分、前半の説明に少し時間を戻してあげてもいいかなと僕は少し思った。4時間版にはその良さがあり2時間版にはその良さがある。どちらにしても映画の伝えたいものはちゃんと伝わると感じました。
そう、最初に上映された「会社案内VP」の出来の良さにも感心。これなら作ってくれと頼みたくなる。立派に仕事として完成していた。他、ラジオドラマ等も聴いたりもしたのですが、やっぱり作家の個性が凄く出ているなぁ~と感じました。話の内容というかテーマが似てるのです。僕には出来ない内容な気がしますが、いつかやってみたいと思う内容ではあります。

そんな訳でラストシネマキャバレーの上映について書こうと思ったが昼間の上映の話で長くなってしまったので、ひとまず、ここでおしまい。

外は大雪。で真っ白な世界。とても綺麗でしたが、夜の上映にこの雪の中、お客さんは足を運んでくれるのでしょうか?という気もしました。
僕の映画の役者さん達もみな仕事とかで来れないようだし、もしかしたら寂しい客入りの最後の上映会になるのかなぁ~なんて思いつつも、それはそれでも、まぁ、別にいいかな!と思いながら最後のシネマキャバレ-の上映を待っていました。



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