今回は、「花に雉文小皿」の紹介です。
この「花に雉文小皿」は、3日前にネットショップで見つけて注文し、昨日到着したものです。
そもそも、この「花に雉文小皿」をなぜネットショップで買ったかといいますと、これと同手のものを既に所持していて、その「花に雉文小皿」は当ブログでも既に紹介しているわけですが、それが、今回ネットショップで売られていたこの「花に雉文小皿」の値段が、当時の値段の1/10の値段だったからです。もちろん、当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」は疵物ですので、無疵の物に比べれば安かったですから、当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」の値段の1/10の値段ではありませんけれども、当時の無疵の「花に雉文小皿」の値段の1/10の値段だったわけだからです。
当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」を買ったのは昭和61年のことですので、今から38年も前のことになりますが、今では、当時と比べて、古伊万里やいわゆる古九谷の値段が安くなったとはいえ、随分と安くなり過ぎたな~、これでは、古伊万里やいわゆる古九谷が可哀想過ぎるな~と思ったからです(~_~;) 古伊万里やいわゆる古九谷の人気が無くなってきたとはいえ、これでは、あまりにも酷すぎるな~と感じたからです(~_~;)
また、当時は、古九谷産地論争がまだ盛んで、この手の「花に雉文小皿」は、当時は、れっきとした「古九谷」とされていました(図録などでは、初期「古九谷」として紹介されていました)から、伊万里などとは比較にならない物、格が違う物とされていましたので、現在に比べれば、破格の値段ではありました。
その後、当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」を買った4年後、「初期伊万里から古九谷様式 ー伊万里前期の変遷を見るー」(小木一良著 創樹社美術出版 平成2年11月24日発行)が発刊され、この手の「花に雉文小皿」は、熱中性子放射化分析の対象とされ、科学分析の結果からも「伊万里」に分類されることが証明されたと紹介されましたので(同書の図191・・・分析資料11)、その後は、この手の「花に雉文小皿」は、「古九谷」の座を転落し、「古伊万里」に分類されるようにはなりましたけれども、値段的には、それほど酷い下落にはならなかったように記憶しています(~_~;)
もっとも、当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」につきましては、売主も、買い主の私も、それを「伊万里」と認識して買っていますから、私としては、それほど高くは買っていませんけれども、それにしても、やはり、お互い、「古九谷」の値段を視野に入れての売買でしたので、「伊万里」の相場よりは、かなり高かったように記憶しています。
そんなことから、この「花に雉文小皿」の値段があまりにも安くなっていて、可哀想になってきましたので、買ってやろうかなと思ったのが一つの理由です。
それと、この「花に雉文小皿」を買おうと思った、もう一つの理由は、この「花に雉文小皿」を買えば、当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」と合わせれば「一対」になるな~と思ったからです(^_^) えてして、コレクターなるものは、1点よりは2点(一対)、2点よりは5点(五客組)にしたがるんですよね。欲張りなんですね(~_~;)
前置きが長くなりましたが、それでは、次に、この「花に雉文小皿」を紹介いたします。
花に雉文小皿(無疵)
表面
側面
裏面
なお、この「花に雉文小皿」を売っていたネットショップの店主の、この小皿についてのセールストークが面白く、また、この小皿の特徴を実に良く捉えていますので、その文面に若干の加筆修正を加え、それを次に転載したいと思います。
『見よ!この目力を!!
目の先に何があるんだろう?! いろんなシーンを想像してしまいます。
駆り立てられる古九谷です!! 相撲が始まりそうな構え、迫力満点の目力。
一生懸命生きている!? 一日の始まりに見たい古九谷です(^_^)
初期伊万里の様に厚みのある手。表面には、 黒•赤で縁取り、花鳥をザクっと描き、そこに青•緑を加彩。立ち上がり部には染付の二重圏線を施す。
側面には、染付圏線の間に赤で連続文様を施す。
高台内に赤文字の裏銘。
たっぷりかかった釉薬、 初期伊万里の様な釉溜や指跡が優しく、いい感じです。 ざっくりとした気迫!?
面白い古九谷です。
古九谷のこの器形、このサイズ、
ありそうであまり見かけない様な気がします。
古九谷・厚みのある手・花鳥図五寸盤皿
: 江戸前期、1640-1660年代
D14.2㎝ H2.2㎝ BD7.5㎝ W240g 無疵完品 』
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代前期(1640~1660年代)
サ イ ズ : 口径14.2cm 高さ2.2cm 底径7.5cm
追って、この「花に雉文小皿」と当ブログで既に紹介した「花に雉文小皿」とを合わせますと「一対」となりましたので、次に、記念のツーショット写真を載せておきます(^_^)
表面
左:この「花に雉文小皿」 右:既に紹介した「花に雉文小皿」
口縁に疵があります。
なお、良く見ますと、両者の文様は若干異なります。
両者では、雉の羽根の文様の描き方がちょっと違っています。既に紹介した「花に雉文小皿」には、左斜め上部に雁が描かれていたり、左斜め下のほうの小さな岩が大きな岩から離れて描かれています。ちょっと大きめに描かれた草花のてっぺん部には、葉が付いていたり、付いていなかったりと、割と大雑把な描き方です(^_^)
裏面
左:この「花に雉文小皿」 右:既に紹介した「花に雉文小皿」
高台畳付き部に疵があります。
私もこの品インスタで見ました!見た瞬間おおーコレは!!素晴らしいものだと感じ、また値段が良心的でしばらく睨めっこしておりました笑
Kさんに嫁いでいたんですね(^^)
本にも載っている品だったとは!
Kさん元々の一つと合わせて2対というのはまた贅沢ですね(^^)
個人的には表の雉の文様は勿論のこと赤絵の銘が好みです。
いやー羨ましい限りです(^^)
2対ですので皿としてたまに使いたいところもありますが、完品ですので実に悩ましいですね笑(^^)
全く同じかと思いましたら違うのですね~~
大変失礼を承知で言いますと、
何かを見て描いて、それがまた下絵となって・・・というように、
少しづつ元の絵と変わっていったのかな???
今回のモノのほうが、絵としてはいいですね。
楽しく拝見させていただきました(*^^*)
昔高く買った物が安く出た!買うかどうか迷いますが、よくぞ思い切ったと思います。
padaは、春日山焼きの目出た盃で、迷った挙句止めましたが、大失敗でした。その値では2度と出てきません。
思い出すたびに残念な思いです。
素焼きに絵付けは、古九谷頃から始まったみたいですが、本品は生がけですね。
ですのでよけい迫力があります。
絵付けも少々違いがありますが、同じ人が描いても~少しは違うと思います。
400年近く前の画ですから、愛嬌ですね。
それでは、これの値段も見て知っていますね(^_^)
これ、昔は高かったんです。これの10倍でしたからね!
なにせ、昔は初期古九谷と言われ、よく図録にも登場していましたから、、、。
古九谷有田説が支配的になってからは、値段も1/3~1/2くらいにまで転落しましたが、これほどまでには値下がりしていなかったと思います。
この業者さん、伊万里にかなり明るい方ですし、良心的でもありますね。
私は、この業者さんから買うのは、これで4点目です。
もっとポピュラーな古九谷様式のものなら、同じ様な物は結構出てきますが、この手は珍しいですから、もう、出てくることはないだろうと思いましたので、思いきって買ってしまいました。
お陰で、一対になりました(^-^*)
窯業の場合は、分業で作っていたようで、絵付けは、絵付け師が絵付けだけをしていたようですね。
「下絵図」か「お手本の製品」を見ながら、朝から晩まで、来る日も来る日も同じ物を描き続けていたのだと思います。
そうであれば、同じように描いていても、朝と晩とでは、微妙に違った絵になるのかもしれませんね。しかも、同じ人が同じ絵付けをしていたわけではないでしょうから、別の絵付け師が同じ絵付けをした場合は、また、微妙に違った絵付けになるのだと思います。
もっとも、骨董品のコレクターは、そのような、微妙に違うものにこそ魅力を感じるようです(^_^) 変な人種です(笑)。
うばゆり3さんは、今回の小皿のほうが好きですか(^-^*)
器形といい、絵付けといい、貫禄十分です。
特に絵付けは、中国の影響を強く受けていて、初期の初期であることをうかがわせますね。
雲の横の丸は太陽でしょうか。
生掛けに指跡もさることながら、「大明成」の赤銘には涙が出そうです(^.^)
出品者の気合の入れようもわかるというものです(^.^)
ですので、これは珍しい物なのだなと思いましたし、しかも、当時よりも激安で登場してきましたので、今買わなければ、もう、手に入らないだろうと思いましたので、年金暮らしで軍資金など乏しい身ではありますが、思いきって買ってしまいました(~_~;)
この小皿は、生掛けですよね。
ちょうど、初期伊万里に色絵付けを施したみたいですよね。
これぞ、初期色絵といった風情ですし、初期伊万里のような迫力も感じさせますよね(^-^*)
<生掛けに指跡もさることながら、「大明成」の赤銘には涙が出そうです(^.^)>
そうですよね。私も同感で、涙が出そうです(^_^)
このような所を共感出来る方が身近にいることに感謝です(^_^)
乏しい軍資金も底を尽きてきてしまいましたので、当分、おとなしくしていなければならないようです(~_~;)
当分、良い出会いが無いことを祈るのみです(笑)。
さすがにドクターさんです
それにしても1/10というのは心中複雑なものがありますよね。
とは言え、品物のの魅力は変わりませんし、この古格のある佇まいは素晴らしいです。
ワタシも見つけたら是非欲しいです。
これをネットショップで見た時、随分と悩みました(~_~;)
もう、既に1枚所持していますし、更に同じ様な物を増やす必要もないのではないかとの葛藤でした(~_~;)
しかし、これは無疵のものですし、買えば一対になりますしで、とうとう、買う決断をしました。
たまたま、ここ暫く買っていないので、軍資金も少しは蓄積されていて、買える額になっていたことも後を押したようです。
珍しい物ですものね!
この、「珍しい!」という文言にコレクターは弱いんですよね(^-^*)