読者のアンプ製作中に発生したデバイスの破損。ペアやコンプリメンタリの片方が壊れると、もう片方も使えなくなります。それで、片割れが生じた終段の中出力MOS-FETを集めて、もう一度コンプリメンタリで使えないか測定しようと思いました。
しかし、中出力とは言えパワーMOS-FETです。テストにはヒートシンクが必要で、電源もヒューズ付きが必要。それなら、大出力MOS-FETもテストできる環境を構築したほうが後々に便利。それで、今までトランジスタ選別に使っていた、テスト用のバラックをMOS-FETのテスト用に作り直すことにしました。その前に、トランジスタ選別器を新規で作らなければなりません。
テスト用のバラックは、アンプ用の電源の後ろに電圧可変式の定電圧電源を設け、その後ろに更にトランジスタ選別基板の6v~12Vの可変式電源を設けるという無駄の連続。おかげで、作った本人も回路を思い出せないような配線が空を飛んでいます (;´Д`)
テスト用のバラック \(^o^)/
トランジスタ選別器の部分 これだけ ( ´゜д゜`)エー
ということで、まずはトランジスタの増幅率を計測する、hFE測定器と呼ばれるトランジスタ選別器の制作から→参考にしたサイト。回路は単純ですが、一つの電源で、プラスで動作するNPNトランジスタ(2SC,2SD)と、マイナスで動作するPNPトランジスタ(2SA,2SB)の両方と、足の配置の全てに対応する欲張りな設計となっています。太い足でも入るように、ICソケットはレバーで締める方式です。
hFE測定器回路の概念図(実際の電源電圧は6V)
Eはトランジスタのエミッタ、Cはコレクタ、Bはベース
どんなピンアサインにも対応できる
hFE測定器 パーツ側
hFE測定器 パターン側
このように設計思想は良かったのですが、ICソケットが想定より巨大で、テスターの鰐口クリップが咥える10Ω抵抗の居場所がなくなりました。仕方なく穴を追加して移動。実装は難しいです。また、基板製作の時にネガとポジの関係を間違って、1枚無駄にしてしまいました。使えないことはないけど、トランジスタの印字面が向こうを向くピンアサインで使うことになります。少し不便ですが、トランジスタ選別器を作りたいというメンバーには差し上げます。
パーツ側拡大
青い3W/10Ω抵抗の両端電圧×10が増幅率
右が2scなど、左が2SAなどを測定できる
パターン側 拡大
出来上がったものですが、コンパクトでスッキリ。ミニアンプの24V電源がそのまま使えます。ただ、電圧調整用の半固定抵抗を1kΩにしたので、電圧が最大で7Vまでしか上がりません。6Vで測定できるのですが、以前に測定したものと整合性を取るには、9V~12v必要なこともあるので、ここは2kΩなどに変更する予定です。
このように使う(2SA844の測定中)
このテスターは二桁までしか表示しないので使えない
それにしても、悪魔のハラワタ状態のテスト用のバラックを何とかしないと (;^ω^)
こちらの方は、初段と2段目のFETのペアを完璧にし、抵抗値も完璧に合わせ、無調整でDC漏れがゼロになる回路を作り、終段のMOS-FETを取り付けた時に、上下の差が最も少ないものをコンプリとする選別方法を取りたいと思います。機械的な測定ではなく、実装状態での誤差の少ないコンプリを選ぶということですね。
エフライム工房 平御幸
しかし、中出力とは言えパワーMOS-FETです。テストにはヒートシンクが必要で、電源もヒューズ付きが必要。それなら、大出力MOS-FETもテストできる環境を構築したほうが後々に便利。それで、今までトランジスタ選別に使っていた、テスト用のバラックをMOS-FETのテスト用に作り直すことにしました。その前に、トランジスタ選別器を新規で作らなければなりません。
テスト用のバラックは、アンプ用の電源の後ろに電圧可変式の定電圧電源を設け、その後ろに更にトランジスタ選別基板の6v~12Vの可変式電源を設けるという無駄の連続。おかげで、作った本人も回路を思い出せないような配線が空を飛んでいます (;´Д`)
テスト用のバラック \(^o^)/
トランジスタ選別器の部分 これだけ ( ´゜д゜`)エー
ということで、まずはトランジスタの増幅率を計測する、hFE測定器と呼ばれるトランジスタ選別器の制作から→参考にしたサイト。回路は単純ですが、一つの電源で、プラスで動作するNPNトランジスタ(2SC,2SD)と、マイナスで動作するPNPトランジスタ(2SA,2SB)の両方と、足の配置の全てに対応する欲張りな設計となっています。太い足でも入るように、ICソケットはレバーで締める方式です。
hFE測定器回路の概念図(実際の電源電圧は6V)
Eはトランジスタのエミッタ、Cはコレクタ、Bはベース
どんなピンアサインにも対応できる
hFE測定器 パーツ側
hFE測定器 パターン側
このように設計思想は良かったのですが、ICソケットが想定より巨大で、テスターの鰐口クリップが咥える10Ω抵抗の居場所がなくなりました。仕方なく穴を追加して移動。実装は難しいです。また、基板製作の時にネガとポジの関係を間違って、1枚無駄にしてしまいました。使えないことはないけど、トランジスタの印字面が向こうを向くピンアサインで使うことになります。少し不便ですが、トランジスタ選別器を作りたいというメンバーには差し上げます。
パーツ側拡大
青い3W/10Ω抵抗の両端電圧×10が増幅率
右が2scなど、左が2SAなどを測定できる
パターン側 拡大
出来上がったものですが、コンパクトでスッキリ。ミニアンプの24V電源がそのまま使えます。ただ、電圧調整用の半固定抵抗を1kΩにしたので、電圧が最大で7Vまでしか上がりません。6Vで測定できるのですが、以前に測定したものと整合性を取るには、9V~12v必要なこともあるので、ここは2kΩなどに変更する予定です。
このように使う(2SA844の測定中)
このテスターは二桁までしか表示しないので使えない
それにしても、悪魔のハラワタ状態のテスト用のバラックを何とかしないと (;^ω^)
こちらの方は、初段と2段目のFETのペアを完璧にし、抵抗値も完璧に合わせ、無調整でDC漏れがゼロになる回路を作り、終段のMOS-FETを取り付けた時に、上下の差が最も少ないものをコンプリとする選別方法を取りたいと思います。機械的な測定ではなく、実装状態での誤差の少ないコンプリを選ぶということですね。
エフライム工房 平御幸
hFE測定器の計測器のご製作有難う御座います。m(__)m
先生のご設計の回路だとエミッタコレクタベースの足の配置がどれでも測定できて細かいところまで計算されていてもう凄い!と感動しました!
お盆前でバタバタしてネットがあまり見れなかったので先生のアンプの回路図と部品配置図をずっと見てました。
回路図の様に神経が行き渡る人間になりたいです。
今回はホタルの里基板とミニアンプ電源のコピペからスタート。あとはパターンを伸ばしたり削除したりで結構簡単でした (;・∀・)
こういうツールは一度作っておくと便利ですが、なかなか腰を上げて作るところまで行かない人が多いと思います。あとは誰に選別作業をさせるか (;^ω^)
最初の画像を拝見して (((°□°;)))ヒエー となりましたが、先生が基板から作られたトランジスタ用の方はスッキリして綺麗で、回路図と共に解り易く思えます。ホタルの里基板までヒントにされるとは(゜∀゜)
現在コンプリMOSの出品がいつもの方から無くなり、一時的に無いだけなのか、在庫が尽きてしまったのか、次のをどうしようか迷っていました。自分で測れるようになれば、後々は未選定でも購入し使うことが出来るのかなと思いました。
『ナッちゃん』に出てくる、水産大学教授の設計した実験装置の配管に比べれば、最初の画像も可愛いもんです (;^ω^)
この選別器は、ヤマハB-2のピークメーターの修理で実戦投入。30個のトランジスタの測定に使いました。測定よりも基板から外すのが大変 (;´Д`)
2sj76/2sk213がなくなれば、耐圧の高い2sj77/2sk214か、東芝の2sj313/2sk2013を使うしかないですね。
自分で選別するのなら、価格の安い高耐圧の2sj78/2sk215などの方が良いです。または、電源から作って、大出力のパワーMOSで本格的なアンプに仕立てるのも妙案です。大出力のパワーMOSなら選び放題です (=^・^=)
先日は、トランジスタ、FET、電解コンデンサの測定をしていただきまして、ありがとうございました。
測定というと、抵抗をテスターで測定するのと同様に、何でも測定できるテスターがあるのかと思っていました。
記事を拝見し、想像との違いに驚きました。無知すぎるだけかもしれませんが。^^;
理想的な数値のデバイスで作るアンプの調整は、かなり楽なのかなと思いました。
hFEを測定できるテスターもありますが、どうも数値が正確ではないという噂があり、やはりおまけ程度と考えた方が良さそうです。自作なら簡易型でもそこそこの性能です (;・∀・)
この前のFET(2sk246)測定の電流ポジションで、テスターのヒューズを二度も飛ばしました。そのたびに開けてヒューズ交換。FETのIDSSを測定するときは、ドレイン電流3mA時のゲート電圧がちゃんと測定できるか確認してからでないと、ドレイン-ソース間が短絡している不良品だとヒューズを飛ばします。
ということで、FETのIDSS測定器の場合、本当は外付けのヒューズが必要なのです (;´Д`)
トランジスタ選別器の製作と解説をありがとうございます。
見た目にもとてもスッキリさています。
抵抗の両端をつかんで測定するのですね。。。
レバー式のICソケットというのが、とても可愛らしく見えます(^^)
MOSの方は無調整でDC漏れがゼロになる回路にするなど、もっとすごそうです……
「機械的な測定ではなく、実装状態での誤差の少ないコンプリを選ぶ」というところは、確かになるほど、と思って読みました。
横道にそれてヤマハのB-2のメーター基板を修理していたらボロ負けした orz
直ったので明日からは試みのミカエル改の組み立て (;´Д`)
日立のHMA-9500などは、終段MOSのゲート抵抗が2sjと2skでは違っています。自作では22Ωとか220Ωとか上下で同じにするのですが、日立はMOSの開発メーカーだけあって独自のノウハウで設計しているようです。
hFE測定器は抵抗の両端に鰐口クリップが来るので、不必要に巨大な抵抗にしてあるのです。リード線が太いから (;・∀・)
夜分にすみません。
昨日は深夜~明け方にかけて雷雨でしたorz
測定器まで作成なさるとは、流石です!!
会社でも測定器がありますが、小さいのは見た事なかったので、驚きました(; ´∀`)
回路図などはまだまだ分からない事も多いですが、少しずつ理解出来る用にしたいですorz
会社で使う計測器は精度が桁違いで、値段も目ん玉が飛び出るものばかり。定期的に誤差をなくす更正も必要みたいです。
昔のオーディオメーカーでは、必要な測定器が市販品にはないということで、測定器から作ったメーカーもありました。大学の研究施設でも、昔の教授なら測定器から自作したのでは (;´∀`)
実際に使ってみて、青い太い抵抗は横向きではなくて縦向きのほうが、テスターのクリップを噛ませやすい。改良点が見つかりました (-_-;)