マッシーの日本寸評

「日本を少しでもいい国に、住みやすい社会に」との思いから政治、経済、時事問題を感性の赴くまま自由に批評します。

外交官の回顧録を読んでみた

2021-10-28 08:57:57 | 政治
40年間日本の外交交渉に関わってこられた藪中三十二氏が回顧録を出版されたので読んでみた。
氏はTBSの情報番組「サンデーモーニング」にも準レギュラーで出演されているのでご存じの方も多かろうと思うが温和で良識ある実務家、現在は大学等で後進の育成に尽力されていると拝察している。
本書は氏の40年にわたる外交官生活を回顧するものだがいくつかの外交交渉の舞台裏が垣間見えて興味深い。
言うまでもないことだが交渉の秘訣は必ずしも固定的、永続的ではない。
A国に通用したことがB国でもうまくいくとの保障はない。
数年前に成功した方法が今も通用するかと言えば必ずしもそうとは言えない。
外交交渉は相手が生身の人間だし周りの環境も変化するのだ。
氏の回顧録はそんな現実を穏やかに教えてくれる。
外交を目指す若者はもちろんだが数々のネゴシエーションに直面する多くのビジネスマンにとっても格好の読み物、教科書になるのではないだろうか。
コメント
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