日野自動車が小型トラックのエンジンでも性能試験で不正があったとしてほぼ全量の出荷停止に陥った。
今月上旬に中大型トラックの検査体制不備に関する報告書が公表されたばかりなのに今度は国交省が実施した検査で新たに小型部門でも不正が発覚したという。
もう何をかいわんや、である。
普通、社内で何か不正が判明すれば類似部門で同様のことが起きていないか、必然的に自己チェックが入るはずだが当社の場合どうだったのか。
先日記者会見を行っていた社長が事実を知っていたか否かは分からないが検査部門の関係者は間違いなく知っていただろう。
問題はそういった事実がトップに即座に情報提供され何らかの改善手段が講じられなかったことだ。
社長は記者会見の席上で「弁解の余地がない」と釈明していたがもう呆れて何の言葉も出てこない。
危機管理能力以前の問題だろう。
会社の上層部から現場に至るまでビジネスパ―ソンとしての最低限の素養も欠如していると言わねばならないのである。