松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

射方八節(離れ)と(残心)

2007-10-27 19:41:03 | 和弓と櫨
「会うは別れの始め」と言いますが、
弓道の世界でも弓を押し開く「会」の動作の後は、
矢とのお別れ「離れ」があります。

弓道の「会」や「離れ」という言葉は、
四字熟語「会者定離(えしゃじょうり)」が由来です。
本来は一つの言葉「生者必滅会者定離」で、
命あるものは必ず死に、出会った者は必ず別れることになるという意味になり、
なんとなく寂しい気持ちになります。
とはいえ、いつまでも矢をくっつけてもいられないので「離れ」の動作に移ります。

矢を離す時は、「会」で伸びきった形から、
気合いの発動と共に出来るだけ自然に離れていく方がよいとされています。
私の場合は、「ふぅ~、やれやれ」って感じになってしまい
全然自然じゃないんですが、ともかくゴムの弦を離します。

その時、手首に力が入っていると、反動が起こりません。
っていうか、手首で弦を引っ張っていると、
手首を壊してしまうんじゃないかと思われます。
どちらかというと、背中で弦を引っ張るので、
折り曲げたひじを基点に腕が反動で後ろにいかなくてはなりません。
弓自身も又、反動でクルリと反転します。

矢が離れた後の動作は「残心」と言い、
的に当たろうが当たるまいが、決して表情を表に出してはいけません。
ましてや的に当たってガッツポーズとか、
弓道の教えから言うと、絶対許されない世界です。
的に当てることが目的ではなく、
的に当たるのは自分の所作の結果にすぎないからです。
…でも、正直言って、気になるだろうなーと思うんですけどね。

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