松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

古来の灯芯草復活へ その5

2007-12-14 23:57:31 | 和ろうそく芯ものがたり
井口さんは、たったの一株から苦労して増やしていった
「灯芯草」で、寝ござ、座布団、花瓶敷き、車の座席シート、
靴の中敷きを商品化して販売するようになり、
利用者からは大好評を得ています。

しかし、以前から心にあったのは「灯芯草」の由来である
灯明やろうそくの芯のことでした。

井口さんは、ろうそくの芯を作っている業者をなんとか調べて
電話で何度も問い合わせてみましたが、
無農薬の国産イグサを売り出したい井口さんと、
海外産の安価なイグサを扱っている業者との
接点が合うわけもなく、話も進みません。
なすすべもなく行き詰まってしまいました。

西日本新聞の筑後版で「正徳芯和ろうそく」についての記事が
掲載されたのは、ちょうどそんな時でした。

八女の祭りの初日に、井口さんは松山櫨のコーナーに
足を運んでくれたところ、
たまたま芯巻きの正徳さんと
荒木製蝋さんが立ち寄っていました。

つまり和ろうそくの材料である
灯芯草を作っている井口さん
芯を巻いている正徳さん
櫨蝋を作っている荒木さん
和ろうそくを作っている大與さんという、
まさに材料から商品までの、
櫨ろうそく揃い踏みが実現したわけです。

無農薬の安心・安全な「灯芯草」を
和ろうそくの材料として使うこと。
井口さんの夢が、また一歩近づいた瞬間でした。



↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ