農作物の収穫シーズンが一段落して
ようやく井口さんは、灯芯草の髄の引き出し方を習得するため、
正徳さんの姉に会いに朝倉市へ行きました。
まず、井口さんの作る灯芯草の髄を見てもらうと
かなり質が高い髄だということがわかり、
灯芯草には全く問題ないことがわかりました。
あとは引き出し方だけです。
三日間ほど灯芯草全体を湿らせること自体は合っていますが
そこからが大問題です。
引き出す本人の前に、固定した小刀を上向きにします。
小刀はあまり研がず、先端はやや丸みを帯びたぐらいにし
そこに灯芯草の先っぽを突き刺して、
ゆっくりと割いていくのです。
その手の加減に非常な熟練が必要で、
慣れないと、途中でプチリと切れてしまいます。
この部分がどうしても機械化できないため
芯の作業を海外に移しているといっても過言ではありません。
国内でも髄の引き出しを行っている所は
数える程になっているようです。
とはいえ、井口さんの灯芯草を
本来の使い方で生かすためには、ここは避けられない部分です。
井口さんは、必要な小刀の長さや太さ、
割いていく時のタイミングなどを熱心に質問していました。
次第にやり方が飲み込めてきたようで、
あとはひたすら練習です。
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ようやく井口さんは、灯芯草の髄の引き出し方を習得するため、
正徳さんの姉に会いに朝倉市へ行きました。
まず、井口さんの作る灯芯草の髄を見てもらうと
かなり質が高い髄だということがわかり、
灯芯草には全く問題ないことがわかりました。
あとは引き出し方だけです。
三日間ほど灯芯草全体を湿らせること自体は合っていますが
そこからが大問題です。
引き出す本人の前に、固定した小刀を上向きにします。
小刀はあまり研がず、先端はやや丸みを帯びたぐらいにし
そこに灯芯草の先っぽを突き刺して、
ゆっくりと割いていくのです。
その手の加減に非常な熟練が必要で、
慣れないと、途中でプチリと切れてしまいます。
この部分がどうしても機械化できないため
芯の作業を海外に移しているといっても過言ではありません。
国内でも髄の引き出しを行っている所は
数える程になっているようです。
とはいえ、井口さんの灯芯草を
本来の使い方で生かすためには、ここは避けられない部分です。
井口さんは、必要な小刀の長さや太さ、
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