エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

さらば夏の光よ

2011年10月06日 | 日記
昨日は、篠つく雨であった。
久しぶりに、日がな一日雨に垂れ籠められた。



雨が描く紋様が広がっていく様は、見ていて飽きない。



雨に濡れそぼったハナミズキの赤い実生が、一層鮮やかである。
日に日に秋が深化しているけれど、この雨が一気に冷気を定着させたかのように寒さが感じられるのである。



邯鄲の棲家も濡れそぼっている。



水も滴る良い女・・・という言い方があるけれど、こうした自然の有り様を女性に例える感性を失ってはいけない。
そうでなければ女性に失礼である。

この雨を待つまでも無く、既に光は夏の刺すような厳しさを喪失している自然である。



木々の枝や葉を透過して降りてくる陽射しは柔らかい。
いや陽射しは「舞い降りてくる」のである。



いま陽射しは天女である。
柔らかく、暖かくぼくを包んでくれる。



いまの季節が最も居心地が良いのである。

けれど、被災地は冬支度に余念が無いのであろうと思う。
冬将軍の到来も予感させる気温である。
思い返せば、あの3,11の日には雪が舞っていた。

あのときは冬の出口であっただろうけれど、いま冬の入口に近づきつつあるのだ。



昨夜は月が見えなかった。
一昨日の半月である。

夜ごと月が満ちてくる。




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 荒野人