大槌町は井上ひさし氏の小説「吉里吉里人」の故郷である。

吉里吉里地区にある信号である。
なんの変哲も無い、吉里吉里人の国であったはずなのに・・・。
津波が襲って被災地にしてしまった。

綺麗な海なのに。

木端微塵に人の生活を奪っていったのだ。
自然は美しい。
だがしかし自然は怖い。

海まで、一面がなぎ倒されてしまった。
人の生活までもだ。

もうおそらく、このままでは人は住めない。

だがしかし、何処に住めば良いのだ。
まさにそれが問われている。
政治に求められている。
ぼくは、政治の怠慢は被災者と相殺されるのか!
と考えてきた。
しかし、それは違うと理解した。
被災者は自力で出来る事はやり尽くしつつ前に向かっている。
その被災者の前向きの姿に、政治はなんの力も尽くしていないと知れた。
もっともっと怒って良い。

町のあらゆる場所から、がれきの山が見える。

晩秋のススキも、その穂を風に揺らせている。
そうした季節感も辛い。
間もなく厳しい冬将軍が襲来する。
時間が無い。
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荒野人

吉里吉里地区にある信号である。
なんの変哲も無い、吉里吉里人の国であったはずなのに・・・。
津波が襲って被災地にしてしまった。

綺麗な海なのに。

木端微塵に人の生活を奪っていったのだ。
自然は美しい。
だがしかし自然は怖い。

海まで、一面がなぎ倒されてしまった。
人の生活までもだ。

もうおそらく、このままでは人は住めない。

だがしかし、何処に住めば良いのだ。
まさにそれが問われている。
政治に求められている。
ぼくは、政治の怠慢は被災者と相殺されるのか!
と考えてきた。
しかし、それは違うと理解した。
被災者は自力で出来る事はやり尽くしつつ前に向かっている。
その被災者の前向きの姿に、政治はなんの力も尽くしていないと知れた。
もっともっと怒って良い。

町のあらゆる場所から、がれきの山が見える。

晩秋のススキも、その穂を風に揺らせている。
そうした季節感も辛い。
間もなく厳しい冬将軍が襲来する。
時間が無い。

荒野人