エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

落ち葉の時間Vol2

2011年10月08日 | ポエム
落ち葉の時間が多くなってくる日々。
楽しいけれど寂寥が募る日々でもある。






        落ち葉の時間


      落ち葉が舗道の上で勢揃いしている
      その整列が
      整っているからこそ止揚するのである
      テーゼは秋であり
      アンチテーゼは冬である
      落ち葉の時間は時空を超え
      光よりも早く年数を勘定する

      物語は寓話となって
      未来を照射する
      落ち葉の時間は
      風が渡り現世に滞らない
      その姿はきみのようでいて
      天女の輝き
      新しい若葉の輝きでもある
      落ち葉は
      次の新しい時間を約束する天女
      時間を駆け抜ける躍動であった






落ち葉が秋の季語になったのは、きっと短詩形が産まれた時代に違いないのだ。
平安時代の爛熟期でもあろうか・・・。



そうした時代に落ち葉の、あるいはまた紅葉や黄葉の美しさを感性で捉えていたのである。
素晴らしい感性だ。



色彩の魔術は、気温であるのだ。
寒さや日中の穏やかな日和こそが色彩を育てる。



こうした色彩に包まれる時、ぼくは至福の時間を送る事が出来る。



そこに、ヴィオロンのため息など耳に飛び込んできたら最高である。




にほんブログ村 シニア日記ブログ 60歳代へにほんブログ村
 荒野人