エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

チューリップへ辿り着くまで

2012年04月24日 | ポエム
国営昭和記念公園は、広いのである。
チューリップに辿り着くまで、幾つもの関所を通り過ぎなければならない。

無視して通れない花々があるのだ。



立川口から入って、噴水を過ぎ池に向かって歩く。
池の手前で左折。
直ぐ右手に、鮮やかな枝垂桜が出迎えてくれるのである。



これは花豆王である。
葉が無く、花が散った後に葉っぱが出てくる。
幹はすべすべした風合いで、あたかも百日紅である。







      八重桜ぼってり咲きぬ池の面          野 人







山吹の群生である。
黄金色の花々が群れを成す。

その季節への潔さ。
同志よ!
ぼくはそう声をかけたかった。



ムスカリの絨毯だ。
木の根元を縫って咲く。

目が覚醒するかのように「眩しかった」のである。



シモクレンである。
「紫木蓮」である。

白木蓮もその純潔が愛おしいけれど、シモクレンはドレスを着た淑女である。

とまれ、これほどの「花の関所」を通り抜けるのに時間がかかるのである。
だがしかし、それが嬉しい。





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      荒 野人