エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

紫陽花

2013年06月13日 | ポエム
夜来の雨が屋根を叩いている。
昨夜半から強まった雨は、今朝もなお弱まる気配が無い。

雨音がぼくの記憶を呼び起こすとしたら、ショパン。
ピアノの軽やかなタッチ。
雨だれのリズムである・・・大分キザだね!



こうなったら、詠むのは紫陽花である。
雨の似合う花。

濡れてこそ命蘇るのである。
もっとも、森羅万象全てに共通する蘇生のキーワードは「雨」である。

麻の内、雨の紫陽花を見に出かけたのである。







「紫陽花の向こうの世界小さき国」







台風の影響だろうか、風が出ていて花が揺れる。
ビニール傘は、風に弱い。



けれど、写真を撮るとしたらビニール傘である。
雨の具合が宜しい・・・。

帰路、柘榴の花が濡れていた。



柘榴の花も葉も、水を蓄える。
キラキラと光って美しい。



梅雨。
慈雨。
緑雨。

愉快であるけれど、少しアンニュイになる。



      荒 野人