エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

超大きい月

2014年08月13日 | ポエム
スーパームーンである。
今年一番大きい月が中空に架かっている。

けれど、もう欠け始めている。
年に何回かの大きい月が見られるのだが、今回の満月が一番大きい。
「超大きい月」なのである。



たまさか、雲が覆っていたけれど根気よく待っていたのであった。
すると、30分後雲が大きく流れ月が姿を見せ始めたのである。







「秋兆す夜のサイレン聞きにけり」







忽ち、月の表面に兎が現れ、お餅を搗き始めたのであった。
ぼくが子どもの頃、母に教えて頂いた「落し噺」である。

その兎がいて、お餅を搗いているという話を信じていた時代。
懐かしく母の匂いがするのだ。

若くして逝った母の匂い。
狂おしいほど母が懐かしい。

外気がしっとりして、涼しさが感じられる。
もう秋なのだ。




         荒 野人