エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

奄美便り14「奄美よ!しばしさらば」

2014年08月14日 | ポエム
奄美便りの筆を置く。
もちろん、しばしの間だ。
次回の訪問、までさらば!
なのである。



台風に見舞われつつも、自然を満喫した。
奄美は神の島である。



奄美大島の空港である。
去りがたい旅情に満たされる瞬間である。



そう・・・緑青を溶かしこんだような海。
誰もが魅了されるに違いない。

この緑青はかなり上質である。







「蒟蒻版碧さ一刷け夏の海」







山の麓には、さとうきび畑が広がっている。
「ざわわざわわ・・・」と風が足音を響かせ、足跡を刻んでいく。

奄美のさとうきび畑は「いくさ」を多く語らない。
それだけに寂寥感に包まれる。



ふっと波頭がぼやけた。



句友が、散骨を語っていた。
また、ぼくのかけがえのない友人は「散骨」を望んでいる。

浜の白さが、生々しいのは何故だろうか。



海と山の向こうに、雲の峰。



海は、水鏡のように澄みきった。



奄美よ、しばしさらば!
だ。

ぼくは、富士山に迎えられている。




       荒 野人