エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

カワセミと出会う

2015年01月02日 | ポエム
吉祥である。
翡翠色のカワセミが、目の前にとまった。



池の面を、精悍な眼差しで見つめている。
餌食となる小魚を見ているのだ。

華麗なまでの身体に、残酷なそれでいて見事なまでの命の連環を見せる。







「カワセミの一閃冷気切り裂ける」







ひすい・・・そのものである。
生きる宝石である。



この池である。



普段は、鴨が遊弋する。
この日も、蚊もが遊んでいる。



けれども、飛来数は減っている。
数が少なくなっていくのは、とても寂しい。

けれども、カワセミと共生する姿は愛おしい。
時々カラスが来て、池の平穏を脅かす。

カワセミは、あっという間に樹蔭に入りこむ。
鴨も暴れるように、池の面を滑空するのである。



これはヒヨドリである。
蝋梅の蜜を吸いに来たのだ。

俄かカメラマンが増えるのは、良く理解できるのである。
この小さな池にも、物語があるからである。

蛇足・・・カワセミは夏の季語である。だとしたらカワセミの句は今詠めない。
     けれど、一番カワセミを観察し易いのは冬である。
     何故なら、木々が葉を落として見やすくなるからである。
     かてて加えて、カワセミは一年中観察出来る。
     今日は「冷気」を入れて詠んだ。




        荒 野人