エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

まゆみの実のいま

2015年01月11日 | ポエム
まゆみの実が、弾けてしかも空っぽになっている。
実は、ヒヨドリやメジロに食べられてしまったのだろうか・・・。

殻は、冬の風に吹かれてカラカラと揺れている。
まゆみの実自体は、晩秋の季語となっている。
けれど、実の殻は冬でも良かろうと思う。

あの、赤かった実生の色合いは残されている。
空っぽになった実の殻は、源平カズラのように赤と白のバランスに成り立っている。







「殻となり風に吹かるるまゆみの実」







立春が待ち遠しいのだけれど、確実に暖かさが増えている。



南天の葉は、赤のまま木に貼り付いている。
赤の葉は、何と云う事も無く鮮やかである。



地植えの蜜柑は、色づき美味しそうだ。
実は先日、ちょっと失敬して口に含んだ。

この蜜柑の味は、頗る甘かった。
そう、頗るつきの甘さである。

それにも増して、殻になったまゆみの実は寒そうである。




      荒 野人