ただひたすらに、
純粋な思いで、
「うすく美しい鉋の削り華を削ろう」
というイベントが、広島の廿日市市、日本三景のひとつ宮島のそばで開催されました。
私も以前よりこの大会について聞いていたのですが、
今回は岡山の隣、広島で行われるので是非行ってみようと思い向かったのでした。
この大会は、
前述のとおり、とにかく鉋でのうす削りをすることを目的に、
今回で26回目となっています。
参加者は本職の大工さんが多かったようですが、参加資格などはとくにありません。
プロでもアマチュアでも関係なく、
二日目には、うす削りを競う時間もありますが、
ただ単に競うことが目的ではなく、
木に携わる人同士のお互いの工夫や知恵の交換や、
道具を使う人と鍛冶屋さんなんかの道具を作る人や道具屋さんといった、
さまざまなジャンルの方々の交流がもっとも大きな成果になっていると思いました。
会場には、
全国でも有名な大工の棟梁や、有名な鍛冶屋さんがそこかしこにいらっしゃって、
また鉋の台打ち屋さんで有名な小吉やさんや梨屋さんが実演をしてくれていたり、
とにかく、いろいろ話をしたり、見たり聞いたりして勉強するには、
二日間の時間ではとても足りなかったというのが私の実感です。
大会レベルは既に究極に近づきつつあり?
上位者は、5ミクロンから10ミクロンの薄さで削り上げる状況になっています。
ミクロンというのは、(最近はマイクロメートルが正式なようですが)
1ミリの1000分の一です。
下の写真は、3ミクロンの削り華です。
もちろん各仕事の現場では、
こんな薄さよりは、早く一定レベルに仕上げることが求められるのですが、
こうした究極を目ざすということは、
すべてにおいて妥協を許さない、
考えに考えて試行錯誤を繰り返し、
思いつくすべてのことを実践してみることが求められるので、
「進歩」というためには、このような時間が必要だと思う。
鉋の台にしても、
「狂わず平ら」な台のために、
いくつもの材料を合わせ、鉄パイプを内蔵させて作る方法も編み出されており、
それについては、
愛媛の山本棟梁が講義してくださいました。
こうした知恵と工夫、実験と検証を繰り返していく姿勢が「モノづくり」
いや「日本のモノづくり」にとって大事なことであり、
自分のこれからの家具作りにとっても必要なことだと再認識し、
大変いい刺激を頂きました。
主催者の皆さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。
◆近世以前の道具である「槍かんな」の実践
私も体験させて頂きましたが、慣れるまで難しいです。
でも独特の模様がつくところがいいですね。
◆熱心に台打ちを説明してくださった小吉屋さん
◆大鉋での薄削りを披露される山本棟梁
◆大鋸の目立て
◆ホテルから見た宮島方向
◆「はつり」という丸太に平らな面をつける作業
◆西洋の鉋
体験したのですが、刃の調整がネジ式なところなどが西洋らしく合理的ですが、日本の鉋と逆で押して使うのは慣れませんでした。
◆そして、ジャジャーン!
懇親会の抽選で当たった今回の一等賞と目される碓氷健吾さんの鉋「越後の雪灯(ゆきあかり)」
ビールを飲んで酔っ払っていたときに名前を呼ばれたので、
何が当たったかも聞いていなかったのですが、
舞台に行くと、「なんと!」
上條先生には、
「毎年碓氷さんの鉋が当たった奴は成功している」と、
励ましかプレッシャーかわからないお言葉も頂きました。
とにかく鉋に恥じないような職人になりたいと思います。
純粋な思いで、
「うすく美しい鉋の削り華を削ろう」
というイベントが、広島の廿日市市、日本三景のひとつ宮島のそばで開催されました。
私も以前よりこの大会について聞いていたのですが、
今回は岡山の隣、広島で行われるので是非行ってみようと思い向かったのでした。
この大会は、
前述のとおり、とにかく鉋でのうす削りをすることを目的に、
今回で26回目となっています。
参加者は本職の大工さんが多かったようですが、参加資格などはとくにありません。
プロでもアマチュアでも関係なく、
二日目には、うす削りを競う時間もありますが、
ただ単に競うことが目的ではなく、
木に携わる人同士のお互いの工夫や知恵の交換や、
道具を使う人と鍛冶屋さんなんかの道具を作る人や道具屋さんといった、
さまざまなジャンルの方々の交流がもっとも大きな成果になっていると思いました。
会場には、
全国でも有名な大工の棟梁や、有名な鍛冶屋さんがそこかしこにいらっしゃって、
また鉋の台打ち屋さんで有名な小吉やさんや梨屋さんが実演をしてくれていたり、
とにかく、いろいろ話をしたり、見たり聞いたりして勉強するには、
二日間の時間ではとても足りなかったというのが私の実感です。
大会レベルは既に究極に近づきつつあり?
上位者は、5ミクロンから10ミクロンの薄さで削り上げる状況になっています。
ミクロンというのは、(最近はマイクロメートルが正式なようですが)
1ミリの1000分の一です。
下の写真は、3ミクロンの削り華です。
もちろん各仕事の現場では、
こんな薄さよりは、早く一定レベルに仕上げることが求められるのですが、
こうした究極を目ざすということは、
すべてにおいて妥協を許さない、
考えに考えて試行錯誤を繰り返し、
思いつくすべてのことを実践してみることが求められるので、
「進歩」というためには、このような時間が必要だと思う。
鉋の台にしても、
「狂わず平ら」な台のために、
いくつもの材料を合わせ、鉄パイプを内蔵させて作る方法も編み出されており、
それについては、
愛媛の山本棟梁が講義してくださいました。
こうした知恵と工夫、実験と検証を繰り返していく姿勢が「モノづくり」
いや「日本のモノづくり」にとって大事なことであり、
自分のこれからの家具作りにとっても必要なことだと再認識し、
大変いい刺激を頂きました。
主催者の皆さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。
◆近世以前の道具である「槍かんな」の実践
私も体験させて頂きましたが、慣れるまで難しいです。
でも独特の模様がつくところがいいですね。
◆熱心に台打ちを説明してくださった小吉屋さん
◆大鉋での薄削りを披露される山本棟梁
◆大鋸の目立て
◆ホテルから見た宮島方向
◆「はつり」という丸太に平らな面をつける作業
◆西洋の鉋
体験したのですが、刃の調整がネジ式なところなどが西洋らしく合理的ですが、日本の鉋と逆で押して使うのは慣れませんでした。
◆そして、ジャジャーン!
懇親会の抽選で当たった今回の一等賞と目される碓氷健吾さんの鉋「越後の雪灯(ゆきあかり)」
ビールを飲んで酔っ払っていたときに名前を呼ばれたので、
何が当たったかも聞いていなかったのですが、
舞台に行くと、「なんと!」
上條先生には、
「毎年碓氷さんの鉋が当たった奴は成功している」と、
励ましかプレッシャーかわからないお言葉も頂きました。
とにかく鉋に恥じないような職人になりたいと思います。