それは恐らく小学校5年生の夏休みだったと思う。
その前に兄貴が遊びで作った工作の山車を本格的に作ろうと、
俺と幼馴染のKのたは、それを自由研究のテーマにした。
そして夏休みの40日をかけて作り上げたのでした。
一応、出来上がったときには、それぞれの家で合同引き回しをやったことを覚えています。
あれから、
30数年の時を経て、
Kのたは、再びあの山車にチャレンジしていたのでした。
仕事の合間を縫って。
それを見せてもらったのが、
GW中に工房に遊びにきてくれたとき。
今回の山車は、
東藤という地区の山車がモデルで、原寸サイズを正確に縮小して作ったそうです。
提灯や針金を曲げて作った細工などが、
30数年前の子供だったレベルとは当然違い、
中でも幕の刺繍は、本当の刺繍屋さんに依頼しただけあって、
その見事さは格別です。
そして、またそれにかかった予算も格別です。
(ちなみに東藤と同じ虎と武士にするとさらに数倍かかるようで)
たしか当時は、フエルト生地にフェルトを貼って俺は亀をあしらっていました。
そこにちょっと折り紙なんかも混ぜていたかもしれません。
そんなものとは比較のしようがありません。
恐るべし、大人買いです。
でも、もっとすごいのは、
この歳になっても、それを作るエネルギーがあるKのただと思います。
モノづくりっていうのは、
要は始まりは、やる気だけですから。
せっかく私の工房に来てもらったので、
本物と同じ樫の木を使って、拍子木を作らせていただき寄贈させていただきました。
是非、那古の祭りの6台を作ってもらいたいと思います(笑)