(2009年3月15日)
「摂河泉の神賑わい」は、岸和田市を中心に今年2回目を迎える祭礼に伴う伝統文化を紹介していくイベントで、
今年は「摂河泉」とあるとおり、摂津、河津、泉州という大阪府全体に範囲を広げました。
時間も、12:30~21:00までとボリュームたっぷりの内容でした。
冒頭、民の謡の森田さんより、
祭礼とは、神事と神賑から構成されていて、
→神事・・・「神様を祀る」・・・・例祭式、神輿・・・・・・・・神様中心
→神賑・・・「神事を盛り上げる」・だんじり、獅子舞、相撲・・・人中心
というわかりやすい説明があり、各地にあるだんじりや山車、獅子舞なども形は違えど、神事を祝い盛り上げるための活動だという共通点が理解できました。
中でも面白く希少であったプログラムが「彫物師の座談会」です。
彫物師はだんじりを支える裏方になる方々で、普通お会いすることもなかなかできないと思います。
しかも壇上にあがった皆さんは、まだお若いんですね。30代40代です。まずはこれにびっくり。
しかし壇上にプロジェクターで映し出される彼らの作品、「合戦もの」の彫物は迫力感と緻密さに溢れていて間違いなく匠の技を感じます。
正直どうやったらこんなものが彫れるのかと思ってしまいます。
正面土呂幕の超立体的な彫物は5枚くらいの板を重ねて、レイヤーのような要領で見せているそうです。
この部分は、匠が合計4ヶ月くらいの時間を費やして完成させるそうです。
最近は、施主さんである町内からの要望も多く資料持参が増えてきているそうです。
彫物の大事な部分はバランスで、
もちろん史実に基づいていますが構成によっては歴史では対面していない武将同士を同じ板内に登場させ彫物を盛り上げていくそうです。
また岸和田では、講談といってだんじりの彫物を使ってそのエピソードを紙芝居のように聞かせる催しも行っているそうです。
これは目と耳で学習でき、地域の財産だんじりを有効活用しているとてもいい事例だと思います。
最後は岸和田出身の3名が、本日の会をまとめるのですが、ほとんど岸和田のお話に終始。
当たり前ですよね、これだけ岸和田の祭りが好きなんですから。
ややもすると外の居酒屋で見かけそうな会話かもしれませんが、私の地元の飲み会もこのような雰囲気です。祭りのことだけで一晩話し続ける。
とてもいいことだと思います。
「だんじりを曳き疲れて道路に座ったときの角度から仰ぎ見たあの彫物がなんとも言えぬ。彫物師は、この角度を計算に入れていたに違いない。」
とか。
そして本当に最後、森田さんの言葉で共感した点が2点。
「笛の旋律が甘くなったり、掛け声が変わってきている。守るべきものは守り、『変わる』のではなく、意志を持って『変える』ことをしていきたい。」
「神賑から神をとったら単なる賑わい、イベントになってしまう。そのようなことはしてはならない」
祭りをはじめあらゆる物事に通じる大事な考えだと思いました。
「摂河泉の神賑わい」は、岸和田市を中心に今年2回目を迎える祭礼に伴う伝統文化を紹介していくイベントで、
今年は「摂河泉」とあるとおり、摂津、河津、泉州という大阪府全体に範囲を広げました。
時間も、12:30~21:00までとボリュームたっぷりの内容でした。
冒頭、民の謡の森田さんより、
祭礼とは、神事と神賑から構成されていて、
→神事・・・「神様を祀る」・・・・例祭式、神輿・・・・・・・・神様中心
→神賑・・・「神事を盛り上げる」・だんじり、獅子舞、相撲・・・人中心
というわかりやすい説明があり、各地にあるだんじりや山車、獅子舞なども形は違えど、神事を祝い盛り上げるための活動だという共通点が理解できました。
中でも面白く希少であったプログラムが「彫物師の座談会」です。
彫物師はだんじりを支える裏方になる方々で、普通お会いすることもなかなかできないと思います。
しかも壇上にあがった皆さんは、まだお若いんですね。30代40代です。まずはこれにびっくり。
しかし壇上にプロジェクターで映し出される彼らの作品、「合戦もの」の彫物は迫力感と緻密さに溢れていて間違いなく匠の技を感じます。
正直どうやったらこんなものが彫れるのかと思ってしまいます。
正面土呂幕の超立体的な彫物は5枚くらいの板を重ねて、レイヤーのような要領で見せているそうです。
この部分は、匠が合計4ヶ月くらいの時間を費やして完成させるそうです。
最近は、施主さんである町内からの要望も多く資料持参が増えてきているそうです。
彫物の大事な部分はバランスで、
もちろん史実に基づいていますが構成によっては歴史では対面していない武将同士を同じ板内に登場させ彫物を盛り上げていくそうです。
また岸和田では、講談といってだんじりの彫物を使ってそのエピソードを紙芝居のように聞かせる催しも行っているそうです。
これは目と耳で学習でき、地域の財産だんじりを有効活用しているとてもいい事例だと思います。
最後は岸和田出身の3名が、本日の会をまとめるのですが、ほとんど岸和田のお話に終始。
当たり前ですよね、これだけ岸和田の祭りが好きなんですから。
ややもすると外の居酒屋で見かけそうな会話かもしれませんが、私の地元の飲み会もこのような雰囲気です。祭りのことだけで一晩話し続ける。
とてもいいことだと思います。
「だんじりを曳き疲れて道路に座ったときの角度から仰ぎ見たあの彫物がなんとも言えぬ。彫物師は、この角度を計算に入れていたに違いない。」
とか。
そして本当に最後、森田さんの言葉で共感した点が2点。
「笛の旋律が甘くなったり、掛け声が変わってきている。守るべきものは守り、『変わる』のではなく、意志を持って『変える』ことをしていきたい。」
「神賑から神をとったら単なる賑わい、イベントになってしまう。そのようなことはしてはならない」
祭りをはじめあらゆる物事に通じる大事な考えだと思いました。