自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆「もしトラフ」なら 金沢の森本・富樫断層への影響は

2024年08月11日 | ⇒ドキュメント回廊

  宮崎県日向灘沖で8日に発生した地震を受け、気象庁は南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」を発表、きょうで3日目となる。会見では「地震発生から1週間程度、特に2、3日は大きな地震が発生することが多いということで注意が必要」と述べていた。実際に2011年の東日本大震災の時も、3月9日にマグニチュード7.3の地震が発生し、その2日後にマグニチュード9.0の巨大地震が起きている。

  気象庁公式サイトで南海トラフ地震の各地で想定される最大震度をチェックすると、石川県内は、加賀市などで5強、金沢市など5弱、輪島など能登が4となっている。金沢の5弱はまさに元日の能登半島地震だ。当時は金沢市海側の平地の西念地区などが5強、山手の寺町台などが5弱だった。その地震で、金沢の山手の住宅街でがけ崩れがあり、民家4軒が道路ごと崩れ落ちた。また、民家の庭にある石灯篭などが数多く倒れた。

  金沢に住んでいるとやはり気になるのは、森本・富樫断層のことだ。国の地震調査研究推進本部は毎年、社会的に影響が大きい「主要活断層」を公表していて、そのうち切迫度が最も高い「Sランク」は全国で31あり、その一つが森本・富樫断層だ。断層は全長26㌔におよび、今後30年以内の地震発生確率が2%から8%とされる。

  金沢市の公式サイトに掲載されている「平成24年度(2012)被害想定調査結果」によると、この森本・富樫断層帯で市内中心部の直下地震が起きた場合、マグニチュード 7.2、最大で震度7と想定され、死傷者数1万4000人、避難者数19万3000人、建物被害は3万1700棟との予測だ。

  適切な表現ではないが、能登半島で震度7の地震があり、さらに南海トラフ地震が起きると、上下に挟まれた位置にある森本・富樫断層帯へどのような影響を及ぼすのか。発生する確率が高くなるのか。

⇒11日(日)夜・金沢の天気    はれ

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