自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★2022年の吉凶を読む

2022年01月01日 | ⇒トレンド探査

   金沢は雪の正月を迎えた。自宅周囲で20㌢だろうか。「白銀の世界」と言うほどの積もりではない。初日の出を拝むことはできなかったが、「2022年」はどのような年になるのだろうか。「2022」という数字を見ていると、まるで白鳥3羽が池を泳ぐ姿のようにもイメージする。このブログ『自在コラム』も書き続けて17年目に入るが、これまで「2226」回を数えている。ことしは白鳥が舞うような良き年になるのだろうか。

   経済の動きを占ってみる。日経平均株価の年末の終値(12月30日)は2万8791円で前年と比べて1347円値上がりし、年末の終値としては32年ぶりの高値だった。しかし、経済を取り巻く高揚感はあっただろうか。日常生活では、1㌦=115円の円安ドル高で近所のガソリンスタンドの価格が一時1㍑169円になった。円安ドル高はことしも続きそうだ。

   明るい兆しも感じる。日本や中国、ASEANなど15ヵ国が参加するRCEP(地域的な包括的経済連携)がきょう1日発効する。日本にとって中国との初めての経済連携協定で、貿易の拡大による経済の押し上げ効果が期待される。とくに、自動車や鉄鋼、化学などの分野で関税の撤廃が進み、日本製品の輸出が増える。NHKニュースWeb版(12月31日付)は、RCEP発効で域内の貿易が2019年の実績より1.8%押し上げられ、金額で418億㌦増える。増加分のうち、日本は202億㌦と半分近くを占めるとのUNCTAD(国連貿易開発会議)の試算を引用して報じている。

   政治状況はブレが少ないのではないか。7月にも予定される参院選。去年10月の衆院選では、野党共闘(立憲・共産)で政権交代を目指すと野党側は声高に有権者に訴えたが惨敗した。岸田内閣によほどの失政がない限り、与党の過半数維持は継続するだろう。ただ、「窮鼠返って猫を噛む」のたとえがあるように、野党が共闘して「国会議員数が多すぎる。半分に削減する」などと訴えると、シンパシーを感じる有権者が相当数いるに違いない。

   身近な選挙もある。石川県知事選が3月13日にあり、まだ確定していない金沢市長選もそのころになりそうで、「ダブル選挙」ではないかと地元紙が報じている。現在7期目の谷本知事は不出馬を表明していて、自民党の国会議員2人が職を辞して出馬を表明。保守分裂選挙の様相を呈してきた。さらに、現職の山野金沢市長も知事選への出馬が判断待ちの状態となっている。石川では春一番ではなく、選挙の嵐が起こりそうだ。

   隣国の動向を占う上でこの言葉をどう解釈すればよいのか。NHKニュースWeb版(1日付)によると、中国の習近平国家主席は31日夜、国営テレビなどを通じて国民に向けた新年の祝辞を述べた。その中で、「祖国の完全な統一の実現は、台湾海峡両岸の同胞の共通の願いだ」と台湾の統一に重ねて自信を示した。

   台湾の「完全な統一」は中国にとって香港に次ぐ国家戦略だろう。それを強行するのは北京オリンピック・パラリンピックの後。パラの最終日が3月13日なので、14日以降だ。台湾有事となれば、在日米軍が介入する。日本も安全保障関連法に基づき、アメリカ軍の後方支援を行うことになる。ひょっとして2022年は緊張感が漂う年になるのか。

⇒1日(土)午後・金沢の天気      あめ


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