日本海が物騒になってきた。北朝鮮が弾道ミサイルを日本海に数発放ち、ロシア海軍は日本海と太平洋で戦略演習を始めた。ロシア海軍の演習は過去30年で最大規模で、400隻以上の戦艦や潜水艦のほか、9万人の兵員、125機の航空機が参加しているとメディア各社が伝えている。
防衛省公式サイトによると、北朝鮮は12日午前7時10分から14分にかけて、北朝鮮の西岸付近から、複数発の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射した。落下した場所は朝鮮半島東の日本海で、日本のEEZ(排他的経済水域)の外だった。発射された弾道ミサイルのうち少なくとも2発は、最高高度100㌔程度で、飛翔距離は350㌔を超えたものと推定される。付近を航行する航空機や船舶への被害情報は確認されていない(12日午前8時56分時点)。北朝鮮による弾道ミサイルの発射は6月26日以来で、その技術を用いた「人工衛星」の発射も含めてことし8回目となる。(※写真・上は、13日付・朝鮮中央通信Web版より。金正恩総書記は新型の移動式発射台から600㍉放射砲=多連装ロケット砲=の試射を視察した、と報じている)
日本海はスルメイカの漁場で、能登半島の能登町小木漁港から出港した中型イカ釣り漁船などが操業している。弾道ミサイル発射の情報に船主や乗組員の家族、漁業関係者はピリピリしたことだろう。
ロシア海軍に大規模演習は「オケアン(大洋)2024」と名付けられ、オンラインで演習に参加したプーチン大統領は「この30年で、これほど大規模な海上演習が実施されたのは初めてだ」と称賛。ウクライナ侵攻の実戦経験を踏まえ、高精度兵器などの準備態勢も確認するという。「アメリカは軍拡競争を挑発し、欧州やアジア太平洋地域で危機的状況を作り出している」と一方的に主張し、「ロシアの主権と国益を守る」と強調した。極東ウラジオストクに近い日本海では、中国軍の艦船4隻が参加し、合同演習を行っている(12日付・読売新聞Web版)。
物騒なことは身近にもある。石川県生活環境部自然環境課のまとめによると、ことし1月から9月9日までの「ツキノワグマ目撃痕跡情報」は241件に上っている。これは過去20年で最多のペース。市町別では加賀市が70件、金沢市と小松市が43件で並んでいる。このペースでいけば、ブナの大凶作でクマが大量出没した2020年(目撃情報869件)と並ぶ可能性がある。この年は人身被害が15人にも上った。ことしもブナの凶作が予想されることから、県はきのう(12日)関係市町と連絡会議を開き、捕獲オリの増設などの対策を呼びかけた(メディア各社の報道)。「クマ警戒」いよいよ本番の秋となる。
⇒13日(金)夜・金沢の天気 はれ
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