自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★能登の二重被災と総選挙~赤黄の花を横目に選挙カーが走る~

2024年10月22日 | ⇒ドキュメント回廊

  金沢と能登を自家用車で往復すると、この季節の色とりどりの「フラワーロード」を目にする。能登空港の近くを走る奥能登の幹線道路「珠洲道路」を走ると赤いサルビアの花が咲き競っている。観光マップによると、道路両サイドで併せて4㌔、4万本のサルビアが植えられている。例年だと6月から9月が見ごろだが、10月に入っても25度前後の暑さが続いたせいか、いまも赤々と咲き誇っている。そして、自動車専用道路「のと里山海道」の法面で黄色く群生しているのがセイタカアワダチソウだ。帰化植物(外来種)。北アメリカ原産の多年草で、土手や荒れ地、休耕田などで生い茂っている。環境省が対策が必要な外来種としてリストに掲載している。もちろん花に罪はなく、赤や黄色の花がまぶしいほどだ。

  ブログのシリーズ「能登の二重被災と総選挙」では、今回の衆院選挙について能登の有権者は何を思い、どの候補に一票を入れるのか、そして候補者は何を訴えているのか、そんな目線で書いている。

  選挙戦も後半戦に入り、メディア各社が情勢を伝えている。共同通信の調査(20、21日)に地元メディアが独自の取材を加味して報じている。北國新聞(22日付)は、「与党過半数は微妙 自民苦戦、大幅減も」、接戦となっている能登地区を含む石川3区については「近藤氏を西田氏追う」との見出しで情勢を紹介している。それによると、立憲民主・前職の近藤和也氏(50)は立民支持層の8割を固め、「支持政党なし」の無党派層でも6割以上に浸透している。自民・前職の西田昭二氏(55)は自民支持層の6割超、公明支持層の8割を固め、無党派層の取り込みを急いでいる、としている。共産新人の南章治氏(69)を支持する共産支持層は7割で、2割は近藤氏に流れている、としている。

  北陸中日新聞(22日付)は共同通信の調査に加え、石川3区について独自のネット調査を加味して報じている。「与党過半数は微妙 立民が勢い維持」、石川3区については「近藤氏優勢変わらず」との見出しで情勢を紹介している。記事によると、近藤氏は支持政党なし層にも浸透。自民支持層の一部が近藤氏に投票すると答え、裏金問題などで西田氏が支持層を固め切れていない状況がうかがえる、としている。

  前回ブログで輪島市の仮設住宅で設けられた期日前投票所での「出口聞き取り」の内容を紹介した。わずか10人(男女それぞれ5人)に聞いた話だが、近藤氏を支持する声がやや多かった(6人)。その中で意外な声だったのが女性から聴いた、「(地震と豪雨の二重被害では)立民と自民が協力してほしい。自民にハッパをかける意味であえて近藤さんに入れた」との声だった。近藤氏は今回の選挙に一貫して反対し、防災服を着てたすきを掛けず、能登復興を最優先すると、被災地区を中心に選挙活動を続けている。そんな姿が能登の自民や共産支持層の一部でも共感を呼んでいるのかもしれない。

⇒22日(火)午前・金沢の天気   くもり


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