ニュース速報が飛んできた。北朝鮮はきょう31日午前7時11分、北朝鮮内陸部から、少なくとも1発の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射。弾道ミサイルは北海道・奥尻島の西方約200㌔の日本のEEZ(排他的経済水域)外の日本海に同8時37分ごろ落下した。飛翔距離は1000㌔、最高高度は過去最高の7000㌔を超えると推定される(31日・防衛省公式サイト、イメージ図も)。
北朝鮮は去年12月18日にも奥尻島の方向に向けて弾道ミサイルを発射している。このときはICBM(大陸間弾道ミサイル)級のミサイルで、奥尻島の北西およそ250㌔のEEZ外の日本海に落下した。飛行距離は1000㌔ほど、最高高度は6000㌔超でおよそ73分間飛行した(2023年12月18日付・防衛省公式サイト)。今回の飛行時間は86分間(前回は73分間)の長時間だったので、今回もICBM(大陸間弾道ミサイル)級のミサイルと推測される。(※写真は、2022年3月24日に北朝鮮が打ち上げたICBM「火星17型」=同月25日付・労働新聞Web版)
では、なぜICBM級のミサイルを北朝鮮は打ち上げたのか。以下は憶測だ。軌道を高い角度で打ち上げて飛距離を抑える飛ばし方は「ロフテッド軌道」と呼ばれる。これを通常の軌道で発射すれば、搭載する弾頭の重さなどによっては飛行距離が1万5000㌔を超えてアメリカ全土が射程に入ることになる。つまり、アメリカを意識した発射だったのではないか。
国連安保理は30日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに北朝鮮が派兵したことを受けて緊急会合を開催した。アメリカのウッド国連次席大使は「ロシアの支援のため(北朝鮮兵士が)ウクライナに入れば、北朝鮮兵は遺体袋で帰国する」と述べ、金正恩・朝鮮労働党総書記に「無謀で危険な行為の再考」を促した。多くの理事国から北朝鮮のロシア派兵は安保理決議違反にあたるとして批判が集中するなか、北朝鮮の金星・国連大使は派兵について直接の言及は避けつつ、「アメリカと西側の危険な試みによって、ロシアの主権および安全保障上の利益が脅かされたとみなした場合、必要な措置を取る」と述べた(31日付・メディア各社の報道)。今回の北朝鮮のICBM級ミサイルの発射は、この「必要な措置を取る」との言葉を裏付けするかのような脅しに思えてならない。
そして、このニュースで別の憶測もよぎる、北朝鮮が核実験の準備を終え、11月5日のアメリカ大統領選の前後に実験を強行する可能性があるとの韓国国防省の見解が報じられている(31日付・メディア各社の報道)。とすれば、核実験の前触れ予告にICBMを発射したのか、と。きな臭さが一気に漂い始めている。
⇒31日(木)午前・金沢の天気 くもり
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