自在コラム

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☆電気料金値上げの「闇」と「負のスパイラル」

2023年05月27日 | ⇒ニュース走査

   もう4年も前の話になるが、金沢大学で教員をしていたころ、学生や留学生たちと語り合う機会があった。話題が、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが日本に来てホームステイをしたら、彼女は何を言うかという話になった。すると、ドイツとフィンランドからの留学生が声をそろえ、「トイレットペーパーのムダ遣い、ウオシュレットによる水のムダ遣い、電気の消し忘れによるムダ遣い、彼女は日本人のこの3つのムダ遣いに怒りまくるだろう」と。

   では、トイレットペーパーのムダ遣いは実際どれほどなのか、試しに目測で一回で使うトイレットペーパーの長さを左右の手で間隔を示してもらった。それを定規で測ると、日本人学生(男子)2人は85㌢と90㌢、ドイツとフィンランドの男子学生はそれぞれ50㌢と60㌢だった。最大で40㌢も差があった。ドイツの留学生は小さいころから折りたたんで使うことをしつけられたそうだ。ウオシュレットも日本人学生は清潔で便利と絶賛していたが、留学生たちは丁寧に尻を拭けばよいだけで、また、少し腰を上げただけで水が流れる日本のウオシュレット便器は水の浪費だと違和感を感じていると語っていた。

   そして、3つ目の電気の消し忘れによるムダ遣いはむしろ日本人学生たちが実感していた。学生たちが海外に留学した折に寮の管理人から「日本人はルーズだ」と電気を消さないで外出したことを何度か叱責されたと話していた。自身もそうなのだが、テレビはつけっ放しで、部屋の照明やエアコンもまめに消さない。確かに、日本人には節電という意識が薄い。

   話は変わるが、日本人が電気のムダ遣いに襟を正すきっかけとなりそうだ。電力各社は6月から電気料金を一斉に値上げする。自身が契約している北陸電力の場合は39.7%も値上げとなる=写真=。標準的な家庭の値上げ幅は2548円とされる。値上げの背景には、ロシアによるウクライナ侵攻やこのところの円安によって、火力発電の燃料価格が高騰していることが理由とされている。そして、関西電力や九州電力など原発が稼働中の電力会社は今回値上げを予定していない。となると、原発の再稼働問題と電気料金値上げを絡めて、政府が世論づくりに利用するのではないかと勘繰ってしまう。

   さらに気になるのは、このところの円安だ。円相場は半年ぶりに1㌦=140円台に下落した。これが150円台に下落となれば、円安を理由とした食品の一斉値上げなどが家計を圧迫してくるに違いない。さらに、電気料金の再値上げもありうるのではないか。電気料金値上げの「闇」と「負のスパイラル」は今後も続くのか。

⇒27日(土)午後・金沢の天気    くもり時々はれ


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