自在コラム

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☆土佐人の「龍馬愛」

2019年02月20日 | ⇒トピック往来

    今月18日から20日まで高知大学主催のシンポジウムに参加するため、高知市を訪れた。プライベートでは2012年5月に家族旅行で訪れている。7年ぶりの高知で、変わらないのは地元土佐の人々の「龍馬愛」だろうか。まず、JR高知駅の広場にある三志士像。左から武市半平太、坂本龍馬、中岡慎太郎の像=写真・上=だ。設置されたのは2011年7月だが、初めて見た。前回は小松空港、羽田空港、高知龍馬空港と空の便で往復したので気が付かなかった。当時は桂浜にある竜馬の銅像を見て圧倒されたものだ。
        
    三志士像は明治維新を動かした群像でもある。龍馬は開国と交易で日本を変革しようとした人物。その銅像はJR高知駅をバックに、太平洋を向いている。龍馬の盟友、中岡慎太郎武は陸援隊を率いて倒幕に奔走した。武市半平太は尊皇攘夷の中心人物で土佐勤王党を結成した。その中心に龍馬がいる。土佐人の誇りだ。

    市内に入ると、街角やホテルなどでは観光キャンペーン「リョーマの休日(Ryoma Holiday)」のポスターやパンフレット=写真・中=であふれている。リョーマは龍馬のこと。オードリー・ヘプバーン主演の映画「ローマの休日」とひっかけている。リョーマの休日は、「すべての人に、特別な時間が待っている。さあ、高知でパワーチャージ!」を合言葉に、県立牧野植物園や室戸ユネスコ世界ジオパークの見学など当地ならではの自然体験メニューを提供する。ことし12月まで実施している。

    2012年に訪れたときも「リョーマの休日」のポスターはあった。このときは、龍馬姿の当時の知事がスクーターに乗るパロディ化された写真が図柄に組み込まれていた。すでにその構図での木彫作品が発表されていて、著作権問題かとの議論もあった。今回はそうした図柄でもなく龍馬が万歳をしているデザインだ。

            喫茶店に入ると「龍馬カプチーノ」というメニュー(460円)があったのでさっそく注文する。すると、なんとクリーム状に泡立てた牛乳の上にココアパウダーで龍馬の顔が描かれている=写真・下=。「ここまでやるか」と思いながらも、土佐人の龍馬愛を感じた。薩摩人にとって「西郷どん」はある意味で敬いだろう。おそらく「カプチーノアート」にはなりにくいのではないなどと比較しながらコーヒーを味わった。

⇒20日(水)夜・金沢の天気     はれ 


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