生まれ育った街のお宮さん。よく家族と一緒にお参りをしていました。
よくお参りをしたお宮さん
引っ越してからも、時々「ぶらり」していましたが、耐震化対策が必要になったため、全面的に建て直すことになったそうです。
色々な思い出が詰まっている境内を、一つ一つ確かめるように歩いてみました。もうなくなってしまう、自分にとって当たり前だと思っていた光景がなくなってしまうのは、何とも言えず寂しいものです。
外の喧噪とは全く無関係に、中では小鳥のさえずりしか聞こえません。春の日差しが、僕とお宮さんの影だけを作り出し、ゆっくりと時間だけが過ぎていきます。そっと佇んでいると、不思議とだんだん穏やかな気持ちになってきました。
そうだね、忘れなければいいんだよ! しっかりと、この日のこと「も」心に刻めば、それでいいのだ。
誰かが境内にやってきました。もう少しだけ、ここに居てから帰ろうと思います。