純情一直線・やぶた少年です。
腕立て伏せを怠ることなく挑む、ろくろ二回目。
お母ちゃんが迎えにくるまでの二時間にかける熱量ときたら、ハンパない。
例によって、スタッフは口を出すだけで、土には一切触れません。
口うるさいその言葉ひとつひとつを愚直に飲み込みつづけ、この上達っぷり。
やすやすと土ゴロシ&玉取りを終え、とっとと成形作業に入ります。
しかしまあ、ろくろ指導では掛け値なしの日本一を自認してる森魚工房。
これくらい伸びてくれなきゃ、張り合いがありません。
指導は厳しい・・・つか、めちゃくちゃに理屈っぽく、言葉数を惜しみません。
それをやかましがらない者だけが、ろくろ名人に仕上がっていきます。
生真面目・・・
この子を見てると、素直さが上達へのいちばんの近道だと理解できます。
ほれ、この通り。
連続写真でおわかりの通り、よその教室みたいに、途中まで先生がやっちゃってた、なんてことは一切ありません。
最初から最後まで、全部自分ひとりの力。
胸を張って「ぼくがつくった作品」と言ってよろしい。
面白おかしく、感覚的にろくろで遊ぶのもいいでしょう。
が、しかしその人物は、本当のろくろの楽しさを知りません。
ろくろ上の粘土は、本能や運動神経ではなく、はっきりと知性で操るべきものであって、よく言われるところの直感や情動の作業ではありません。
ろくろの真の楽しさってのは、「触ってて気持ちいい」じゃなく(それもいいけど)、もっと奥深い、「ものすごい作品がつくれるようになった!」「がんばったあげくに、ついにつくれてしまった!」という、積み重ねの上にある達成感、成長の実感、あの鳥肌の立つような願望の昇華にあるのですよ、ハア、ハア・・・
そこがよくわからんひとは、この子の挽いた器の驚くべき質を見てみるとよろしい。
これはもう、神様からのプレゼントでしょ。
このまっすぐな姿勢は、尊いなあ、と思うのです。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園