Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 12/5 細い月と金星が接近

細いアンチテイルを伸ばす紫金山・アトラス彗星(2024/10/15)

2024-10-20 00:01:36 | ほうき星

15日の夕刻、性懲りもなく西伊豆にてほうき星パパラッチしてました。
この日も雲が多い空模様でしたが、ようやく望遠鏡を使った撮影を敢行。
得られた画像がコレです。


【紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)10/15】
 キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,
 F3.8,ISO1600,StarScapeフィルター,1.6倍クロップ,
 総露出時間40秒(10秒×4コマ,彗星核基準加算コンポジット),
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾

画像上側がほぼ真北となる構図になってますので、実際の見た目と違い
彗星が横倒し状態で写ってます。頭部の中央集光部をほぼ中心に据えて
フレーミングしたら、左上方に伸びる太いダストテイルとは正反対の
方向に細い尾が写りました。これは前日の望遠レンズによる撮影でも
捉えていたアンチテイルで、残念ながら雲の妨害を受けましたけど、
フレームアウトしている感じです。その先端は写野外となってしまい
ましたが、2°以上(満月4個分以上)の長さまで伸びていた模様です。
形態がとっても細いのが印象的ですね。双眼鏡を使った眼視観測では、
見えるような見えないような判然としない感じでした。

ところで、アンチテイルって何なん?という方に向けて、この撮影日に
国立天文台がライブ配信した動画で渡部先生が詳しく解説されてました
ので、参考用として以下に貼らせていただきます(1:10:10頃から解説)。

 

個人的にこれまで撮ってきた彗星の中にもアンチテイルの写ったものが
ありますが、これほど細くなるのは割と珍しく、2013年春に見られた
パンスターズ彗星(C/2011 L4)以来のことではないかと思われます。
それはこんな姿になったヤツでした。


【パンスターズ彗星(C/2011 L4)2013/05/25】
 キヤノンEOS60Da+EF200mm F2.8LⅡUSM,F4.5,ISO400,
 総露出時間60分(2分×30コマ,彗星核基準加算コンポジット),
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾
 ※右寄りに写る頭部から左へ長く伸びているのがアンチテイル

これは極端な例かもしれませんが、たまにこういうのもあります。

ということで、紫金山・アトラス彗星は話題性に富む彗星ですねぇ。