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オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
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非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【月撮影編-2】

2024-05-20 00:01:27 | 撮影機材

このところCMOSカメラで星雲星団ばかり撮ってましたが、久々に月でも撮影しようと思い立って14日の夜に実行。
ウチのベランダからだと月の地平高度が高くて庇で見えそうになかったため、近場の某河川沿いの場所まで出撃。
今回は長焦点反射望遠鏡にカメラを取り付け、欠け際の一部を狙って動画を撮影してみました。
得られた動画がコレです。


 ZWO ASI585MC+タカハシμ-180+フラットナーレデューサー,F9.8,Gain60,33ミリ秒/フレーム,1920×1080crop,
 動画撮影時間2分(アニメGIF化時に5秒間分だけ抽出&リサイズ),タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾

この晩は上弦の1日前にあたり、月齢は6.4でした。撮影時の地平高度は40度弱程度と少し低くなってました。
狙ったのは「神酒の海」と呼ばれる平原付近(画像中央上部に見られる平坦部)で、その横に3連クレーターが並んでいる
エリアでした。画像容量の都合でGIF画像化の際に時間と解像度を変更してますが、シンチレーションの影響でユラユラ
したイメージになっているのが確認できるかと思います。元動画から"AutoStakkert!3"で像の揺らぎが少ないフレームを
50%抽出(今回は1700フレームとなりました)してスタック(自動重ね合わせ合成)を行い1つの静止画を生成/保存した後、
"RegiStax6"にてWavelet変換を行って解像感を高める処理を施すことで得られた画像がコレです。

コレもリサイズしてますが、最初に示したGIF動画よりも画像サイズは大きめにしてあります。
思ってたよりシャキッとしたイメージになってくれたものの、仕上がりが硬調過ぎたかもしれません。
で、ほぼ似たような視直径の3連クレーター付近をトリミングすると・・・

さすがにシャープ感が薄れてしまいますが、「海」の平原部分にも小さいクレーターが点在しているのが確認できます。
縦に並んだ3連クレーターは上から順に「テオフィルス」「キリルス」「カタリナ」という名前が付けられています。
テオフィルスクレーターの真ん中には握り拳のように写る地形があり、日本では「月面グー」と呼ばれたりします。
ちなみに、今年1月に話題になったJAXAの小型月面探査機SLIMの着陸地点はキリルスクレーターの右端の方になります。

で、個人的に42年前に銀塩フィルムを使って同じエリアを撮影しており、その時の画像からトリミングしたのがこちら。

さすがに雲泥の差ですね。使用望遠鏡の口径/焦点距離も撮像ツールもフォーカス合わせのやりやすさも違うので
当然のことと言えますが、画像処理ソフトの発展に依るところも大きいように思います。



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