シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第16弾は1979年2月配布のものです。
この月の話題は「カナダの日食」。この年最初の日食が2月26日にカナダを中心とした北米で見られることを受けての
テーマ選定だったようです。表紙には皆既日食で見られるコロナの写真を掲載。下のキャプションに表記の日付から
調べてみると、これは1973年6月30日にアフリカ大陸の中央部に皆既食帯が通っていて、皆既継続時間が7分を超える
20世紀で3番目に長い皆既日食だったようです。ちなみに21世紀の日食で最長の皆既継続時間は6分半ほどで、2009年
7月22日に起こったものでした(鹿児島・トカラ列島が皆既帯に入ってましたが、悪天候に阻まれた所が多かった模様)。
2ページ目には日食についての記述があり、皆既日食と部分日食の違いや周期性について説明しています。その中に
出てくる2035年に日本で見られる皆既日食は当時から個人的に楽しみにしてますが、もう11年後に迫ってきてます。
具体的には同年9月2日の午前中に北陸から北関東にかけて観測できるもので、これは絶対に見逃せませんね。
3ページ目の「観望メモ」によると宵の東空に木星と土星が見えていて、観測しやすかったようです。星座に関する
説明では、マイナーな「うさぎ座」を紹介している他、南中高度が低くて見難いカノープスについての記述もあり、
当時、友人達と一緒に居住地界隈の歩道橋にて探したことを懐かしく思い出しました。今は冬になると毎年のように
自宅ベランダから見られる環境にあり、個人的には幸運な長寿星の有難みが薄れてしまった気がします。
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