6月5日の夜、紫金山・アトラス彗星を撮った後は南の空に見えていた夏の濃い天の川の中の2エリアを撮影。
まずはさそり座の尻尾付近にある散開星団M6の西側エリアを狙ったのがコレです。
【M6西側付近】
画像左端に写っている星団がM6で、肉眼でも存在確認できるほど大きくて明るい天体です。
星の並びが蝶に似ていることから「バタフライ星団」の愛称が付いてますが、チョウトンボの方が近い気がします。
個人的に初めて双眼鏡で覗いた時は、開いた本を伏せたようなイメージに見えました。
その星団の西に淡いながら大きめの星雲が広がっている天域をフレーミングしたのでした。写野はこんなエリア。
AstroArts社ステラナビゲータにて作成
淡い星雲は2つあり、いずれもシャープレスカタログに登録されてます。星屑と星雲との区別が難しい感じ。
その次に狙ったのは、たて座の西部エリアでした。
【たて座西部付近】
画像上部左に写っているのがたて座で最も明るいα星です。と言っても3.8等級なので実際の空では目立ちません。
天の川が割と濃い天域なので、糠星だらけという感じです。写野はこんなエリアでした。
AstroArts社ステラナビゲータにて作成
こちらの画像にはシャープレスカタログの登録天体が3つ写ってるんですけど、どれも視直径が数分角程度と小さく、
淡いこともあって明瞭な写りではありません。むしろ暗黒星雲が点在しているのが目に付きますね。
今回撮影した2エリアは、ともにフォトジェニックではないので滅多に狙われることのない天域だと思います。
シャープレス天体撮影コンプリートを目指さなければ、好んで撮ったりはしなかったでしょう。
なお、共通撮影データは次のとおりです。
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,STARRY NIGHTフィルター,
総露出時間60分(5分×12フレーム,σクリップ加算平均コンポジット),
タカハシEM-200Temma2M赤道儀,口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,
若干トリミングあり,新潟県十日町市にて
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