キャナルシティ博多の真ん中には運河が通っており、見事な噴水が設けられています。空中で水と水がぶつかったり、落下した水が運河の水面にぶつかったりして、手拍子のようにリズムを奏でます。噴き出す水の量やタイミングがきめ細かく制御されているのでしょう。
そんな素晴らしい噴水をデジタルカメラで収めようとしましたが、なかなかうまくいきません。ビルの4階くらいまで高く上がる噴水は珍しいので、それくらい高く上がったところを撮りたいのですが、その高さまで水が噴き上がるときは、水がパルス状に噴き上げられます。当然、放出される水の量も少なくなります。高く上がる水に露出を合わせようとして露出時間を長くすると、背景の建物が露出オーバーになってしまいます。逆に、背景の建物に露出を合わせると、水の軌跡をくっきりと写し込めません。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Shutter speed priority AE (F=22.0, SS=2.0s), +0.3EV (Matrix metering), ISO200, WB=Cloudy (-3), f=17mm (35mm-equivalent: 25mm)
この写真では背景の建物 (厳密には噴水や建物などを含めた画面全体) に露出を合わせていますが、噴き上がった水が霧のように霞んでしまい、軌跡ははっきり写っていません。下に扇形に広がっている水がかろうじて写っている程度です。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=4.0, SS=1/60s), +0.3EV (Matrix metering), ISO400, WB=Cloudy (-3), f=17mm (35mm-equivalent: 25mm)
比較的低い位置に多くの水が噴き上げられているときは、これくらいに撮れます (写真は「福岡旅行写真集・19 (キャナルシティ博多)」から再掲)。噴水が上がり始めて慌てて撮ったので、撮影モードがプログラムAEのままになっているのはご愛嬌。
試行錯誤しましたが、デジタルカメラで噴水と建物のバランスをぴったり決めるのは大変難しく、断念しました。
翌日になって気づいたのが、携帯電話のカメラです。
私が使っている携帯電話はカメラ付きですが、比較的初期のタイプで、撮像素子にCMOSセンサーを使用しています。そのせいで、動きの速い被写体を撮ろうとすると、被写体の動きにCMOSセンサーが追随できず、ぶれたような写真に仕上がってしまいます。
今回はその特性を逆手に取ります。
被写体の動きが速いと軌跡が残ってしまうなら、軌跡を残したいときにはこの携帯電話のカメラで撮ればいいんです。
ということで撮ってみたのが冒頭の写真です。比べてみると一目瞭然。噴水の軌跡がくっきりと写っています。お見事!
携帯電話の機種変更を考えたとき、きれいに撮れるカメラを搭載した機種なら旅先でブログを書くのも楽しくなるだろうと思っていました。現在、カメラ性能を重視した携帯電話では、撮像素子としてCCDが主流です。でも、CCDでは今回のような撮影効果は期待できません。
旅のお供にデジタルカメラを持ち歩くのなら、似たような撮影特性を持つ携帯電話を持ち歩いてもあまり意味がありません。デジタルカメラを補完できるように、携帯電話は意図的にCMOSカメラ搭載機を選んでみようと思いました。
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蔵出し企画: おもちゃ箱の奥 2005年5月18日の記事は → 「缶カレー詰め合わせ」 【みぃのつぶやき】 カレーって、ほんとにバラエティに富んでいて、お店やメーカーごとに風味が全然違います。その違いもまたひとつの楽しみ。 ※ 過去の記事へのコメントも歓迎します。恐れ入りますが、コメントは該当する記事に書いてくださるようお願いします。過去の記事に関するコメントが今日の記事に書かれていると、他の読者が脈絡を理解できず、混乱してしまいますから。 |